変化を楽しむ人であれ 京都橘大学

DIALOGUE学部長対談

AI時代にフィットした
新しい経済学と経営学のあり方と学び方

経済学部長の髙山教授と経営学部長の松石教授に、両学部の学びの特長をインタビュー。AIやIoTを駆使したスマート社会の実現に向けて、現代に相応しい経済学と経営学のあり方や学び方などについて伺いました。

※2021年4月に就任予定

経済学部

髙山 一夫教授

<専門分野>
医療経済論/医療産業論

経営学部

松石 泰彦教授

<専門分野>
経営史/企業論/企業の社会的責任

経済学部と経営学部を
新たに設置する理由とは?

髙山 IoTでヒトとモノをつなぎ、知識や情報を共有することで新たな価値を生み出す「Society5.0」「スマート社会」の世界。このような社会の変化に伴い、経済のあり方も変化します。経済学は、今という時代を経済で読み解き、より良い未来をつくるための方策を立て、行動に移すための学問領域です。現代は、価値観が転換するほどの変化がある時代です。このような時代に相応しい経済学の学びが求められているため、新たに経済学部を設置することになりました。

松石 経営学部の新設に関しても、基本的なことは経済学部と同じです。コロナ禍も含めて社会が大きく変わっていこうとする中で、経営という視点で物事を見て、解決策を考えます。今までにない学びの環境としては、経営学部と経済学部、工学部が同時に設置され、3学部の学生が一緒に学ぶ機会が多いことが挙げられます。3学部の立ち上げに際して、共通のキーワードとして「2つのものを結合させて予測のできないことを生み出す」という意味を持つ「Innovation」を掲げました。

※3学部合同カリキュラムについては下記TOPICS参照

AI時代の経済学、経営学という
観点から見えてくること

髙山 AIやデータサイエンスの発展によって、ビッグデータと呼ばれる膨大なデータを効率良く扱うことができるようになりました。そのため、今はどのような分野であっても、AIを外して語ることはできません。例えば、食糧問題を考える場合でも、AIを使った生産調整は、今や当たり前のことなのです。このような時代に活躍できる人を育てるために、経済学部では、基礎科目・基幹科目で論理・数理的思考を身につけ、5つのコース※で専門的な学びに取り組み、各分野の社会課題の解決に貢献する力を養います。

※下記「POINT」参照

松石 AIは、あるものとあるものを組み合わせてイノベーションを起こすときの有効なツールです。授業としては「ITリテラシー」「データサイエンス基礎」などがあり、座学と体験型の授業で、AIを使いこなすセンスを養いたいと考えています。センスというと難しく聞こえるかもしれませんが、ベルトコンベアを見て、「ここに寿司をのせて回してみよう」と思いつくようなことだと考えてください。ひらめきともいいますね。

髙山 センスを感性と言い換えると、わかりやすいかもしれません。いろいろなことやものに興味を持つことが、感性を育てると思います。本学では、文学部の授業も受けることができますから、文学部の学生と話をすることも感性を育てることにつながると思います。

自身の体験から伝える
経済学、経営学のおもしろさ

髙山 私が高校生の頃は、最初は理工系の学部をめざしていました。当時、ベルリンの壁が崩れて、社会が大きく変わっていくのを目の当たりにして、「これから世の中はどうなっていくのか」と高校生らしく悩み、この出来事がきっかけで目標が変わり、経済学部に進学をしました。大学時代にはバブル経済が崩壊し、授業の内容も変わりました。ある日、教授が昨日まで使っていた教科書を指して「これは、もう古い」といったことを鮮明に覚えています。社会の変遷と経済は密接に関わっていることを端的に表していると思いますし、このことが経済学を学ぶおもしろさだと思います。

松石 私は、高校時代は経済史に興味があり、「歴史は、人間が動かしているというより、経済の大きな流れの中で歴史的必然性があって動いているのではないか」と考えていました。大学では経済学を学びましたが、社会が移ろうように私自身も移ろい、経済史から経営史の研究に移ったという経緯があります。改めて経営学のおもしろさとは何かを考えてみると、皆、社会に出て働くわけですよね。働くには、自分の立ち位置を客観的にとらえて、今、何が求められているのかをつかんで行動しなければなりません。これは企業経営も同じです。経営学を学ぶことでその素地を養い、成長や進化につなぐことが学べる。それが経営学のおもしろさではないかと思います。

TOPICS経済学部、経営学部、工学部の3学部合同カリキュラム

大学内外とのクロスオーバーな学びを展開!

新設3学部において、クロスオーバー科目群を配置。他学部の専門科目を学ぶことにより、文理を越えた幅広い知識・技能を身につけます。また、「クロスオーバー型課題解決プロジェクト」の科目では、地域や企業と連携し、各所から出された課題に、3学部の学生の混合チームで問題点を探し出し、解決策を考えて実行する実践的な学びを展開。ものづくりやマーケティング、効果測定など、3学部が協働し、自分の得意分野だけでなく、他学部の知見から刺激を受けることで視野を大きく広げます。

POINT経済学部、経営学部の
どちらを選ぶべきか
悩んでいる受験生に
アドバイス!

経済学部

経済学はミクロ経済学、マクロ経済学などの経済理論があり、社会を分析する学問というイメージです。学部では「金融・産業」「地域・国際」「公共経済・政策」「医療・社会保障」「観光・文化」の5つのコースを展開。卒業後、金融業界で活躍したいと考えている人は、「金融・産業」を選択するなど、目標とコースがイコールになるように設計されています。

経営学部

経営学は、組織行動をさまざまな視点から分析し、「なぜ、そうなのか」という理論づけを行います。組織現象ありきの学問です。どの業界、組織でも必要とされる「会計・ガバナンス」「マーケティング・イノベーション」「戦略・組織」の3つの領域を設定し、人事業務、会計業務、商品開発業務など、興味のある業務を意識して学びを深めることが可能です。

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