中谷武雄・織田直文 編 晃洋書房 2005年3月31日行
21世紀を迎え、日本では、国際的な事例に倣って、文化芸術振興基本法が成立し、各地の文化資源を活かしたまちづくりなど、文化政策のひろがりも大きくなってきました。
また、情報産業やコンテンツ産業ともかかわって、知的財産権の重要性が注目され、物権に変わる新たな所有権概念が脚光を浴び、非営利組織と営利組織の契約関係にも注目が集まっています。
これらを踏まえて、日本で、最初に、文化政策学の体系的な研究と教育に取り組んできた、京都橘女子大学文化政策学部・同研究科のほぼ3年半にわたる研究と教育の成果を、文化政策学の発展に反映させることが重要な課題となっている、と言えます。
具体的には、以下の内容を概括します。
1)文化資源を活かしたまちづくり論を展開する基礎となった、臨地まちづくりの研究教育の成果。
2)所有論の現代的な成果を研究し、それを教育実践に活かした、教育における知的財産形成過程の研究に焦点をあわせ、具体的には、一人一人の学生に個性的なデータベースを作成させる教育活動の経験。
そして、これらを基礎に、文化政策の新段階に対応した日本のまちづくりの現状と、それを教育の素材とした知的財産形成教育の画期的な意義を明らかにします。
目次:
序章「文化政策学の展開と知的財産権」
第1章「大学教育における知的財産形成−対話と書く力を育てる授業改革−新TAシステムと文化社会形成論が提起したもの−」
第2章「文化政策学部教員からのメッセージ」
第3章「産学連携の新しい展開」
第4章「新時代の文化施設とアートマネジメント」
第5章「国際学術交流と留学制度、そして外国語教育」
第6章「現代の大学改革と文化政策学の教育システム−京都橘女子大学の経験を中心として−」
第7章「現代企業の社会的責任とマーケティング戦略」
第8章「文化政策における都市・建築・インテリアの諸相」
第9章「文化芸術振興基本法[解説]」
第10章「教育現場の著作権法」 |