Hot News

女性歴史文化研究所シンポジウム「幕末・明治の京都と女性」を開催

 本学では、7月10日(土)に女性歴史文化研究所主催のシンポジウム「幕末・明治の京都と女性」をキャンパスプラザ京都にて開催しました。当日は、細川涼一教授(本学女性歴史文化研究所所長)の司会の下、横田冬彦教授(本学文学部長)の開会挨拶に引き続いて、学内外の2名の講師の基調講演とパネルディスカッションが行われました。当日は約200名の方が参加し、盛況のうちに終了しました。

  最初に登壇した辻ミチ子氏(元・宇治市歴史資料館館長)は、「幕末維新の朝・幕の女性―和宮と九条夙子をめぐって―」と題して講演。多くの史料をもとに、華々しく活躍した幕末の志士たちの歴史の裏側で、「女の一分」をもって生き抜いた京都の女性についての報告をしました。また、「そのような京都の女性は、和宮や九条夙子のような上層階級だけではなく、身分の上下に関係なく庶民の中にも多く存在していた。時代を越えて女の働きを見直さなければならない」と締めくくりました。

  続いて、高久嶺之介教授(本学文学部)が、「明治の京都を訪れた外国人皇族たち―イギリス・ロシア・オーストリアの皇族たち―」と題して講演。外国人皇族の観光という切り口から見た、京都という都市の変容について報告しました。京都において観光が産業の中心の1つになったのは最近のことであり、明治期は工業都市として発展しようとしていたことを、ヨーロッパ各国皇族の滞在時の様子を伝える日記や記録から浮き彫りにしました。

  講演の後には、辻氏と高久教授に、細川教授がコーディネーターとして加わり、パネルディスカッションを行いました。 多くの質問が参加者から寄せられ、辻氏が幕末の公家、庶民それぞれの女性の日常生活に関わるエピソードを紹介しました。また、高久教授は当時の西洋料理や琵琶湖疏水に関することのほか、外国人皇族が日本滞在中に入れたという入れ墨について言及するなど、限られた時間のなかで最後まで活発な質疑応答がなされました。

TBニュース・モア(過去記事)

▲このページのTOPにもどる
▼TOPにもどる