ロシア政府によるウクライナへの軍事侵攻によって、私たちは今、悲劇を目の当たりにしています。今まさに、人々が自らの命を脅かされる不安と恐怖、そして愛するものを失うなどの大きな悲しみの中にある事態を深く憂慮します。
京都橘大学は、「自立」「共生」「臨床の知」を教学理念に掲げ、民族・宗教・文化などの違いを超えた共生社会の実現を希求してきました。それゆえに、武力による一方的な現状変更の試みは、到底承認できるものではなく、ここに強く抗議します。何よりも、ウクライナにおける、未来を担う子どもたちをはじめとした人々の安全が速やかに確保されることを望みます。
私たちは、どのような時代であっても平和を祈願し、実現する者でありたいと願います。また、教育機関として、「平和」の意味と尊さ、「戦争」の悲惨さ、非情さ、虚しさを伝え続け、人権と多様性を尊重し、全ての人々の尊厳が守られる世界の実現を追求していきます。
学生の皆さんは、この事態を直視し、自分たちに何ができるか、多くの視点から学び、考え、議論をし、人類の豊かな未来を切り拓く力と他者の幸せを喜び合える共感力を身に着けてほしいと思います。
京都橘大学
学長 日比野英子