2022年7月12日(火)、アカデミックリンクス地下1階大階段で、経済・経営学部の学生チームが、「プロジェクトマネジメントⅡ」の最終成果発表会として、小林製薬の新ビジネスを提案しました。
「プロジェクトマネジメントⅡ」は、経済・経営学部2回生の必修科目です。1回生時の「プロジェクトマネジメントⅠ」で学んだリーダーシップの基本を踏まえ、グループディスカッションスキルやプロジェクトマネジメントスキルを高める「ファシリテーションシップ」を修得するものです。企業から出される課題についてチームで取り組み、プロジェクトマネジメント実践能力を高めることを目的としています。
今年度は10クラスに分かれて、企業や行政、NPO団体と連携し、授業を進めてきました。どのクラスも多様なテーマを取り扱っていましたが、今回は、経営学部・多田泰紘講師のクラスで、小林製薬の課題解決に挑戦した成果発表会の様子をレポートします。
成果発表会当日は、学部を越えて編成された10チームが、それぞれ5分の持ち時間を使い、「お客様の『あったらいいな』を実現するために小林製薬が取り組むべき新規事業・サービス」をテーマに最終提案を行いました。学生たちは、授業を通して学んだニーズ分析やブルーオーシャン戦略(※)といった経済・経営学の知見を用いながら、課題に取り組んできました。小林製薬の担当者の方は、学生の提案に熱心に耳を傾けていました。
「医薬品のサブスクリプション」や「飲み込める歯磨き液」などの斬新なアイディアの発表が続いた後、小林製薬の担当者から質疑応答が行われました。良かった点や改善点などのアドバイスに続き、企業からの鋭い質問に学生が真摯に答えていました。
終了後、学生たちは、「提案した課題の根拠やデータを示すことが難しかったのですが、プレゼンを重ねていくことで、どうやったら相手(企業)に伝わるかを考える力が身につきました」と話しました。参加した小林製薬の方からは、「学生ならではの意見を企業の前で提案できる、このような授業は、学生にとって良い経験になると思います。また、企業側にとっても新しい視点に気づく良い機会となりました」「難しい課題ですが、回を重ねるごとにプレゼンの内容が具体化され、学生たちの成長が見られました」などと話されていました。
学生たちが主体的に課題を見つけ、企業担当者に直接提案するというこの授業は、学生にとって貴重な学びの機会であり、また成長を実感できる場です。「プロジェクトマネジメントⅡ」を通して得た経験が、今後の学生生活や、社会生活に活かされていくことを期待しています。
各チームの発表テーマ:
・一人ぐらしの「あったらいいな」~アプリで簡単常備薬
・快適な生活のために
・飲み込むぞ!
・AIR臭元
・汗拭きシートの冬版!?
・愛するペットのために
・のどが痛いときは?
・電動爪削り+カミソリ?
・おならがなかったらいいな...
・あったらいいな~カラスからゴミを守る~
※ブルー・オーシャン戦略とは、従来存在しなかったまったく新しい市場を生み出すことで、新領域に事業を展開していく戦略です。新市場を創造することにより、他社と競合することなく事業を展開することが可能になります。
野村総合研究所ナレッジ・インサイト用語解説一覧より引用
https://www.nri.com/jp/knowledge/glossary/lst/ha/blue_ocean