予測が導く、遅延無きインタラクティブ映像伝送システム
情報・通信
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2024-02
石岡 卓将 助教
予測が導く、遅延無きインタラクティブ映像伝送システム
工学部情報工学科
■研究業績等
【論文】
・学術論文 「Traffic Reduction for Speculative Video Transmission in Cloud Gaming Systems」 IEICE Transactions on Communications Vol.E107-B(No.5):1-11(共著): 2024/05
・学術論文 「End-to-End Multi-User 360-Degree Video Delivery Using Users' Fixation Points」 IEEE Access Vol.12:9151-9161(共著): 2024/01
・学術論文 「Pattern Reduction for Low-Traffic Speculative Video Transmission in Cloud Gaming System」 IEEE Access Vol.12:8902-8911(共著): 2024/01
【学会発表】
本研究では、ゼロ遅延のインタラクティブ映像伝送システムの実現を目指しています。主な研究テーマはクラウドゲーミングシステムにおける投機的映像伝送システムの実現です。具体的には、クラウドゲーミングシステムを利用するユーザの未来の入力操作を予測し、それに対応する映像を事前に生成・伝送することで、ユーザ視点でのゼロ遅延を達成しようとしています。本技術を、クラウドゲーミングの品質向上だけでなく、遠隔医療や自動運転など、超低遅延のインタラクティブ性が求められるアプリケーションにも応用することも検討しています。
投機的映像伝送の実現に向けて、複数予測映像伝送手法と模倣AI による映像伝送手法の2つのアプローチを用いて進めています。これらの検討を通じて、超低遅延ネットワーク社会の実現に向けた映像伝送技術革新を目指します。
本研究は、クラウドゲーミングシステム向けの投機的映像伝送手法として、複数予測映像伝送手法と模倣AI による映像伝送手法の2 つの主要なアプローチに分かれています。複数予測映像伝送手法では、サーバ側で投機的に複数の映像を生成し、それらをユーザ側に事前送信します。これにより、ユーザの実際の入力に対して即座に対応できる仕組みを実現しています。一方、模倣AI による映像伝送手法では、ユーザの操作を学習し、リアルタイムでチューニング可能なAI モデルを構築することを目指します。深層強化学習などの最新のAI 技術を統合し、個々のプレイヤーのスタイルやゲームタ
イトルに柔軟に適応可能なシステムを目指しています。また、将来的なクラウドゲーミングシステム以外のインタラクティブアプリケーションへの展開に向けた検討として、センサデータを用いた予測なども検討しています。これらの研究を通じて、物理的な遅延の限界を超えたインタラクティブ映像伝送システムの実現を目指しています。
低遅延通信、予測伝送、投機的実行、投機的映像伝送
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