動物は法的に「物」なのか、「ヒト」なのか。動物に権利はあるのか。
法・社会・社会福祉
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2024-93
山﨑 将文 教授
動物は法的に「物」なのか、「ヒト」なのか。動物に権利はあるのか。
健康科学部救急救命学科
■研究業績等
【著書】
・著書『日本憲法学の理念と展望(憲法学会60周年記念論文集)』成文堂(共著):2022/04
・著書『(糸賀一雄研究の新展開)ひとと生まれて人間となる』三学出版(共著):2021/02
・著書『憲法からみた福祉における人間の尊厳と自立』中川書店(単著):2014/05
【論文】
・学術論文「イルカに権利はあるか-イルカの法的地位と権利ー」法政治研究関西法政治研究会(6):121-159(単著):2020/03
・学術論文「動物の法的地位―憲法の観点からの考察を含めて―」九州法学会会報2019九州法学会21-24(単著):2019/12
・学術論文「動物の権利と人間の人権」法政論叢日本法政学会54(2):21-41(単著):2018/08
【学会発表】
・イルカの法的地位と権利(関西法政治研究会第22回研究会):2019/07/13
・動物の法的地位―憲法の観点からの考察を含めて―(九州法学会第124回学術大会):2019/06/15
・動物の権利と人間の人権(日本法政学会第127回研究会):2017/12/02
【講演】
・糸賀一雄と憲法における「人間の尊厳」ー「津久井やまゆり園事件」を契機としてー(日本教育学会近畿地区:神戸大学学術成果リポジトリ):2021/03/30
近年、動物の法的地位の揺らぎが指摘されています。というのは、例えば、ペットを家族の一員とみなすように、動物の「ヒト」化が進行しているからです。このように動物の「ヒト」化が進む中で、動物が法的に単なる「物」なのか、あるいは「ヒト」なのか、それともそれ以外のものなのかについて、比較法的手法を取り入れながら、刑法、民法、行政法、それに憲法の観点から研究しています。
また、人間の人権を定めている憲法から動物の権利を認めることは、人間と動物の関係を曖昧にしてしまい、場合によっては人間の地位を
動物並みに引き下げてしまうおそれがあります。そこで、人間と同じように動物に権利はあるのか、あるとしてそれはどのような権利なのか、などについても研究しています。
さらに、動物の権利の各論として、知能が高く、高度の社会性と言語能力などをもつといわれているイルカに権利はあるのかについても研究を進めています。その際には、世界で問題となっている水族館でのイルカショーや、和歌山県太地町のイルカ追い込み漁についても取り上げます。
①学会発表
「動物の権利と人間の人権」:日本法政学会第127回研究会(龍谷大学)2017年12月
「動物の法的地位―憲法の観点からの考察を含めて―」:九州法学会第124回学術大会(志學館大学)2019年6月
「イルカの法的地位と権利」:関西法政治研究会第22回研究会(京都教育文化センター)2019年7月
②学術論文
「動物の権利と人間の人権」:『法政論叢』54巻2号、2018年8月、21~41頁(J-Stage閲覧可)
「動物の法的地位―憲法の観点からの考察を含めて―」:『九州法学会会報2019』2019年12月、21~24頁(J-Stage閲覧可)
「イルカに権利はあるか―イルカの法的地位と権利」:『法政治研究』6号、2020年3月、121~159頁(J-Stage閲覧可)
動物の権利、人権、動物法、動物の福祉、人間中心主義、イルカ、水族館
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