古代においては、国家の威信を示す建築物の装飾、寺院を飾る荘厳たる仏具、経済政策に必要な貨幣などの銅鋳物が生産され、鋳鉄鋳物も製鉄工房の一郭で製作された。しかし、中世には、日本列島の銅と鉄の鋳物生産の水準が大きく上昇し、鋳物師や銅細工と呼ばれる工人によって、梵鐘を中心とする銅製の大型鋳物、鍋釜などの実用品の鋳鉄鋳物、仏具や鏡などの銅製の小型鋳物が生産され、中世社会を支えることとなった。また、それらの鋳物製品の生産と流通には、地域色があり、日本列島の西と東で大きく異なっていた。
このシンポジウムでは、考古学を中心とする西と東の研究者たちを報告者として迎え、中世の鋳物生産のありかたを追求し、日本の中世社会の特質をさぐってみたい。
内容 |
- 「中世の鋳物生産と地域性」 五十川伸矢(京都橘大学)
13:00〜13:30
- 「列島各地における鉄鍋製作方法」 小野哲也(北海道厚真町教育委員会)
13:30〜14:00
- 「中世前半東国の鋳造工房」 村上伸二(埼玉県嵐山町教育委員会)14:00〜14:30
- 「河内鋳物師再考」 庖丁道明(鋳造遺跡研究会)
14:40〜15:10
- 「中世銅鏡の在地生産」 久保智康(京都国立博物館)
15:10〜15:40
- 「中世銅製品の成分分析」 内田俊秀(京都造形芸術大学)
15:40〜16:10
- ディスカッション
16:20〜17:00
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日時 |
2006年9月30日(土)13:00〜17:00 ※参加無料 |
場所 |
京都橘大学 清香館2階B201教室(京都市山科区大宅山田町34) |
主催 |
文部科学省科学研究費 特定領域研究
「中世考古学の総合的研究−学融合を目指した新領域創生−」
(代表 中央大学 前川要)
「A01-2日本中世における銅鉄の生産とその流通に関する研究」
(代表 京都橘大学 五十川伸矢)
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後援 |
鋳造遺跡研究会 |
会場案内 |
【アクセス】詳しくはこちら
①JR東海道本線山科駅・京阪電鉄山科駅・地下鉄東西線山科駅の南側の山科バスターミナルより、京阪バスの臨時便をご用意いたします。(有料・所要時間20分)
・往路/京都橘大学行き臨時便…12時00分山科発(5番のりば)
・復路/山科行き臨時便…17時20分京都橘大学発
②山科駅から地下鉄東西線椥辻駅下車、徒歩約15分
【駐車場】
大学構内の駐車場をご利用になれますが、告示にご注意ください。 |
申込方法 |
参加ご希望の方は、「シンポジウム申込」として、氏名・連絡先を明記し、Eメール、または葉書、FAXにてお申し込みください。申込期限は9月16日(土)です。
→お申し込みは9月16日で締め切らせていただきましたが、まだ若干席の空きがございます。追加参加ご希望の方は、当日直接会場までお越しください。
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問合せ先 |
〒607-8175
京都市山科区大宅山田町34 京都橘大学文学部文化財学科気付
中世鋳物シンポ事務局 五十川伸矢 宛
E-mail:isogawa@tachibana-u.ac.jp(五十川 伸矢)
TEL:075-574-4186/FAX:075-574-4149(京都橘大学 学術振興課) |