めまぐるしく変化する時代、
私たちは変わり続けていかないといけない。
でも、変わらなくていい、
変わらないものもある。

大学生活最後の瞬間まで友人や先生たちと
思う存分に語り合い、笑い合う。
その瞬間を思い出に残す。
卒業式って、どの時代でも変わらない。
いつの時代も特別なもの。
それがふつう。

もちろん「ふつう」って人それぞれだ。
みんなで大学生活を振り返ったり、
これからの新生活を想像する。
そこで感じる。1人じゃない、みんながいると。
それでいい!

SNSやオンラインだけでは満足できない、
それが卒業式。
どこにでもある景色、
ありふれた景色を大切な人と最後に過ごす。
こんな時代だからこそ気づいた。
「ふつう」であることの尊さ、
言葉のもつあたたかさ。
こんな時代だからこそ「ふつうの」卒業式に。

キャンパスタウン山科の地で過ごしてきた日々。
みなさんを温かく見守り、
支えてきてくれた方々からの
お祝いメッセージをお届けします。

京都橘大学で過ごした時間。
それぞれが感じた、
当たり前にある「日常」の尊さ、
言葉の温かさを。
届け、みんなの想い!

今年も素敵なフォトスポットを
ご用意しています!
みんなと過ごす最後の時間が
笑顔いっぱいであふれますように。
当日をお楽しみに!

ふつうに感謝 みんなに感謝 書/文学部日本語日本文学科書道コース 4回生 原口真比呂さん

ふつうに感謝 みんなに感謝
書/文学部日本語日本文学科書道コース 4回生
  原口真比呂さん

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学校法人京都橘学園
理事長 梅本 裕

 卒業生の皆さん。ご卒業おめでとうございます。心よりお祝いいたします。
 皆さんの卒業にあたり、ある哲学者のことばを紹介してお祝いのことばとします。
 中世フランスにフーゴーという哲学者がいました。百科事典などでは神秘主義者として紹介されることもある12世紀前半に活躍した哲学者です。フーゴーは、当時の社会の変化を大きく感じ取り、新しい時代に生きる若者は幅広い知識を自らの探求によって身に付けなければならないと主張しました。牛飼いの息子が牛飼いの技術だけを身につければいい時代はもうすぐ終わる。これからは単に親の仕事を継ぐだけの生き方ではない生き方が可能になる。だから、広く深い勉強が必要だと考えたのです。さらに彼はこうも考えました。勉強は人の心を遠くに運べる。学びには生まれた場所だけに留まるような人生ではない別の人生をもたらす力がある。学びによって人生を変えよう。これがフーゴーの主張の核心です。
 皆さんに紹介したい彼のことばがあります。西洋中世史の大家、阿部謹也氏の訳で引用します。

 祖国が甘美であると思う人はいまだ繊弱(せんじゃく)な人にすぎない。けれども、すべての地が祖国であると思う人はすでに力強い人である。がしかし、全世界が流謫(るたく)の地であると思う人は完全な人である。

 繊弱とは細くて弱々しいという意味です。また、流謫とは罪に問われて遠方に追放されるという意味です。「祖国」は自分を生み出し育てたところです。今の皆さんにとっては「祖国」は京都橘大学の比喩だと言っていいでしょう。京都橘大学では多くの学びと出会いがあり、よい思い出がいっぱい生まれたと思います。しかし、この「祖国」、すなわち自己を形成し成長させる場はこれから大きく広がります。これから社会人としての生活を始めるにあたり、より広い世界に高く遠く翔ぼうとするときの気構え、そして、留まることなく柔軟に生きるスタイルをフーゴーのことばを手がかりに卒業生一人ひとりがしっかりと構築されることを期待します。

京都橘大学
学長 日比野 英子

 みなさんが本日ご卒業を迎えられたことを心より祝福いたします。
 みなさんは2019年4月に入学された、コロナ禍前の京都橘大学を知る最後の学年です。みなさんが2回生になる直前に新型コロナウィルスのパンデミックが世界を襲い、本学の授業も急遽オンラインへ切り替わるという、大きな変化を経験されました。当惑、不安、孤独、不満や怒りを感じたこともあったでしょう。しかし、まもなくみなさんは、オンライン授業にも適応し、大学教育を継続することができました。さらに、みなさんは当時の1回生のケアにも協力されて、そのサポートにより安心を得た新入生が大勢いました。感謝しています。
 新型コロナウィルス感染症は発生以来3年を経過しましたが、未だ終息せず、私たちはウィズ・コロナの社会で様々な活動を再開させることになりつつあります。そのような状況のなか、昨年2月にはロシアのウクライナ侵攻が勃発し、今後も長期化が懸命されています。世界の分断は予断を許さない事態です。みなさんの大学の4年間に、このような想定外の世界的な出来事が2件も生じたわけですが、私たちはこの試練をどのように捉え、対処していくのか、途方もない課題の前に、無力感に襲われそうになるかもしれません。
 しかしながら、みなさんは過酷な試練の中にあっても大学教育の課程を修められました。「自立・共生・臨床の知」の理念に基づいて、どのような環境にあっても課題を発見し、解決を図る力を鍛錬されたことに自信を持ってください。合理的な解決法を見いだせる問題もありますが、そうはいかないときもあるでしょう。しかしどんな問題に対しても、それがあなたにとってどんな意味があるのか、考えることはできます。「自立」は物事の意味や価値を判断する基準を自己の内に持っていることもさしていると思います。
 100年の人生を歩いていくみなさん、物事を俯瞰し、その意味を考える力を育み続けてください。幾通りもの答えがある問題を考える体力を持ち続けてください。
 みなさんの人生という航海に幸多かれと祈っております。
 京都橘大学は、いつもあなたを応援しています。

国際英語学部長
佐久間 浩司

You might have had plenty of time to think of yourself for the last four years. Unfortunately, such good days are ending. From tomorrow, most of your time at work is taken by your bosses, team members, customers and at home by your partner and children. People call it “a happy life”. It may not be peaceful days but it is fun. Congratulations on your graduation!

文学部長
有坂 道子

卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。大学生活でのさまざまな学びや、かけがいのない経験は、今日の日を迎えた皆さんの大きな成長につながっています。変化する時代の今こそ、チャレンジすることを恐れずに、さらなる飛躍を目指してそれぞれの道へ一歩を踏み出してください。みなさんのこれからを心から応援しています。

発達教育学部長
倉持 祐二

卒業メッセージとして、He can who thinks he can, and he can’t who thinks he can’t. This is an inexorable, indisputable law.
(「できると思えばできる、できないと思えばできない。これは、ゆるぎない絶対的な法則である。」)を贈ります。
《ゲルニカ》《泣く女》などの作者として、20世紀最大の画家と評されるパブロ・ピカソの言葉です。さあ、尻込みしていないでチャレンジしてください。あなたなら、きっとできますよ!

現代ビジネス学部長
髙山 一夫

ご卒業おめでとうございます。4年前の入学当初に思い抱いていた目標や希望は、どれぐらい達成できたでしょうか。新型コロナウイルス感染症のパンデミックに翻弄され、学生生活の重点の置きどころについて、修正を余儀なくされた方も少なくないと思います。ですが、急激な環境変化に柔軟に対応し、歩み続けるたくましさも養うことができたのではないでしょうか。これからの皆さんのご活躍に大いに期待しています。

看護学部長
梶谷 佳子

ご卒業おめでとうございます。3年間はコロナ禍で様々な苦労もあったと思いますが、コロナ禍だからこそわかったこと、気づいたことも多々ありますね。大学での学問的な学びに加え、コロナ禍の体験を今後の人生で役立たせて欲しいと思います。超スマート社会においてみなさんはどのような夢を実現しますか。少しずつでもいい、休憩してもいい、前を向いて一歩ずつその歩みを進めてください。みなさんの未来に幸多かれ!

健康科学部長
堀江 淳

ご卒業おめでとうございます。学生と社会人の違いは・・?学生時代は、ほとんどの人たちが皆さんを応援してくれます。しかし、社会人になるとそんな人たちばかりではありません。社会人の先輩からのアドバイスです。尊敬できる先輩を見つけてください。相談できる仲間を見つけてください。可愛がる後輩を見つけてください。この人たちは、学生時代の仲間以上に皆さんの力となり、成長させてくれるはずです。

文学研究科長
王 衛明

今年は卯の年なので、古代中国戦国時代の斉国史書にみる「狡兎三窟」という古典成語を送ります。兎は身を守るのに用心深く隠れ穴を三つ持っていて、身の危険を感じると、そのうちどれかに逃げ込んで助かる、転じて、人生において常に余裕を持って行動するとの意味。卒業生の皆さんは、大変厳しい未知の社会に飛び込むには、兎のように賢く機敏にその世間の動きを感知し、人生の豊かさを追求し続けてください。

現代ビジネス研究科長
阪本 崇

フランスの画家アンリ・ルソーの作品をテーマにした原田マハさんの小説『楽園のカンヴァス』に「傑作というものは、すべてが相当な醜さを持って生まれてくる。この醜さは、新しいことを新しい方法で表現するために、創造者が闘った証しなのだ。」という印象的な言葉があります。皆さんがこれから成し遂げようとすることは、周囲からは一見奇異なものとみられるかもしれません。しかし、それは皆さんの努力の証です。自信をもって進んでください。

看護学研究科長
梶谷 佳子

ご修了おめでとうございます。コロナ禍での研究活動は、大変なことも多かったと思います。お疲れさまでした。大学院で培った看護の事象を捉え分析し解釈する力は、臨床に存在する多くの複雑な課題の解決へと導いてくれます。それぞれの臨床において、看護実践のリーダーとしてプレゼンスを示し、人によりそう看護を実践し、看護の質の向上に寄与することを期待します。

健康科学研究科長
村田 伸

健康科学研究科博士前期課程を修了される皆さん、おめでとうございます。皆さんは、健康科学研究科が改組されて初めての修了生となります。研究科での学びを通じて視野が広がり、物事を深く洞察する力を身につけ、健康科学研究を創造できる手がかりが見つかりましたか。いよいよ、ここからが始まりです。健康科学分野の実践者として、あるいは研究者としての皆さんのご活躍を期待しています。