考えるプロセスの探求を知的スキルの改善に役立てよう!
情報・通信
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2024-04
大場 みち子 教授
考えるプロセスの探求を知的スキルの改善に役立てよう!
工学部情報工学科
■ 研究業績等
【専門分野】
・ 情報基盤, 科学教育・教育工学, 人間情報学
(キーワード:ソフトウェア、情報システム
開発、教育工学、学習行動分析、認知科学)
【著書】
・ 著書 『情報マネジメント( 未来へつ
なぐデジタルシリーズ38)』共立出
版(共著):2019/01
・ 著書 『情報システムの開発法: 基礎
と実践( 未来へつなぐ デジタルシ
リーズ 21)』共立出版( 共
著):2013/09
・ 著書 『情報システム基礎(IT Text)』
オーム社 (共著):2006/10
【論文】
・ 学術論文 「論理的文章作成力とプロ
グラミング力との関係分析」情報処
理学会論文誌教育とコンピュータ
( T C E ) 4 ( ( 1 ) ) : p p . 8 - 1 5 ( 共
著):2018/02
・ 学術論文 「情報システム開発プロ
ジェクト管理システムにおける知識
型スケジューリング方式」情報処理
学会論文誌 Vol.30(No.5):668-677
(共著):1989/11
・学術論文 「 チーム開発を個人学習で学ぶ
自習教材の開発と教育試行」コンピュー
タソフトウェア35((1)):pp.1_103-
1_109(共著):2018/01
【学会発表】
・ パズルを利用したプログラミング思考
過程の分析(査読付)(情報教育シン
ポジウム論文集2019 pp.152-
159):2019/08
・ プログラム・コードの並べ替えパズルに
おける正解との距離の変化(査読付)(情
報教育シンポジウム論文集 2020 pp.47-
53):2020/12
・ Cycles in State Transition as Trialand-
Errors in Solving Programming
Exercises(プログラミング演習の解答に
おける試行錯誤としての状態遷移のサイ
クル)(査読付)(World Conference on
Computers in Education(WCCE2022),
August 20-24 2022):2022/08
近年、教育では考え方や試行錯誤といったプロセスが重視されています。考え方や試行錯誤というプロセスはどのように把握して、評価すればいいのでしょう?従来、学習評価はアウトプット(レポートやテスト)に基づいて行われてきました。しかし、この評価方法は感慨方や試行錯誤の評価には利用できません。
そこで、学習者の考え方を把握するために、学習過程での操作を測定して、その操作からどのように考え、試行錯誤しているのかを類推する方式を研究しています。具体的には、プログラミング・作文・作曲などの知的行動action)をパズルの操作から分析・活用するシステムを研究・開発しています。着目するのは知的行為・操作の記録(measure)です。操作状況の分析結果が知的スキルの改善・指導に役立つように、操作モデルを設計し、それを開発・実用化することを目指しています。
1. 考えるプロセスを測定するアプリケーション
(1) ジグソーコード(図参照)とジグソーテキスト:シャッフルされたプログラム・コードの断片(ピース)群や文書のピース群から、取捨選択・並べ替えして適切なプログラムや文章を完成させるジグソー・パズルです。
(2) Topic Writer:ロジック・ツリーによる文書エディタです。ユーザは用語説明や論文概要などの「型」(ロジック・ツリーにあたるワークシート)を選択して、型に沿って作文します。
2. 考えるプロセスの分析例
(1) よく似た選択肢を複数用意して、操作から正しく理解しているか、迷っているかの状況を把握します
(2)業務の状況に合わせて優先度をどのように判断しているかを把握します
(2) 文章を書く際に、アウトプット以外で考慮すべき情報をワークシートに追加して、操作順序(共起関係)からアウトプットには現れないが考慮していることを把握します
(3)グループワークの状況をワークシートの操作状況で把握します
思考プロセス 知的行動 知的スキル 操作記録
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