これからの皮膚・排泄ケア認定看護師の役割と可能性

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看護 ---------------------------- 2024-46 多田 千和子 准教授 これからの皮膚・排泄ケア認定看護師の役割と可能性 看護教育研修センター 認定看護師が臨床で活動するためには、自身のケア実践能力(知識や技術)の他に、看護職員の自律を促す関わりや、他職種や管理者との調整、ケアのシステム化など、指導や相談に関する能力や管理能力が必要とされます。これまで多くの皮膚・排泄ケア認定看護師が、これらの能力を駆使して活動しケアの向上に努めてきました。 そして日本看護協会の認定看護師教育制度の改正により、これまでの認定看護師教育に特定行為研修が組み込まれることになりました。今後、制度や社会のニーズが変化する中で、皮膚・排泄ケア認定看護師はどのような能力を発揮しなければいけないのか、普遍的な役割や今後期待される役割など、課題は多いと考えています。 認定看護師が行う特定行為の意義と実践の現状や課題を把握し、必要な能力や役割、これからの認定看護師教育の在り方を検討していきたいと考えています。 認定看護師、特定認定看護師、特定看護師、専門看護師、診療看護師など、看護師のキャリアが多様化しています。また、地域への療養の場のシフトや医師の働き方改革など、社会の変化によって看護師に求められる役割もますます多様化すると考えられます。 加えて、教育機関で教える皮膚・排泄ケア認定看護師の役割や理想像と、管理者から求められる役割や現場スタッフの現状や認定看護師への期待は、必ずしも一致しているとは言えない現状です。理想と現実の間で悩み、心身の健康を害したり、早期に辞めてしまう皮膚・排泄ケア認定看護師は少なくありません。育成する教育者としては、それぞれの認定看護師が目標を持ち、生き生きと役割を遂行してもらいたいと願っています。 そのため、皮膚・排泄ケア認定看護師の活動の実際を当事者、管理者の側面から、あるいは職場環境や現状の課題を調査・把握していきたいと考えています。その上で真に必要とされる皮膚・排泄ケア認定看護師の役割や働き方、認定看護師教育の在り方について考察していきたいと考えています。 認定看護師、皮膚・排泄ケア、褥瘡、ストーマ、スキンケア、動きの支援