研究シーズ集

経済・経営 ---------------------------- 2024-61 乾　明紀　教授 慣れ親しんだ環境を捨て、新たな環境に挑戦するためには？ 経済学部経済学科 ■ 研究業績等 【講演】 ・キャリア教育の最前線講師： 2022/03/31主催：京都北ロータリークラブ ・探究的な学びのねらいとは？： 2021/11/26　主催：京都府高等学校商業教育研究会 令和３年度 冬季研修会 【学会発表】 ・The relationship between career prospects of high school students and Period for Inquiry-Based Cross-Disciplinary Study: A study based on the Trajectocase ry Equi.nality Approach (TEA) and relationship science（The 5th Transnational Meetingon TEA（国際学会））：2023/01/23主催：Executive Committee of the 5th Transnational Meeting on TEA ・質的調査から見えてきた高校生の探究活動とキャリア展望の関係： 2022/06/25主催：日本生活科・総合的学習教育学会全国大会第 31回［広島・三原大会］大会 ・チームによる探究活動が高校生のキャリア展望に与える影響： 2021/06/19　日本生活科・総合的学習教育学会第30回全国大会静岡［富士山］大会 【論文】 ・高校生のキャリア展望と「総合的な探究の時間」の関係.複線径路等至性アプローチ（TEA）と関係学による検討. 乾明紀・サトウタツヤ 京都橘大学研究紀要 (49) 171-193 査読有り筆頭著者：2023/02/15 ・キャリアを展望できる探究活動の特徴：京都府立鳥羽高等学校イノベーション探究Ⅱの実践から乾明紀 ,田中誠樹 , 竹林祥子 , 大泉幸寛 , ミューリニコラス ,杉岡秀紀 ,高野拓樹 ,サトウタツヤ 2021年度京都橘大学研究紀要 (48) 95-113 査読有り筆頭著者：2022/02 ・対人援助学の視点からキャリア発達支援を再考する乾明紀対人援助学会研究 13 印刷中 査読有り 【委員】 ・京都市市民参加推進フォーラム副座長 (現在に至る)：2021/04 ・京都府立鳥羽高等学校学校運営委員会　会長 (現在に至る）：2021/04 ・大学コンソーシアム京都　高大連携推進室コーディネーター (現在に至る)：2022/03 　キャリア研究の文脈において「トランジション」とは、転機・転換期・移行などを指します。これらに着目したのがトランジション研究です。トランジション研究には、青年期から成人期への移行などの発達段階に着目するものもあれば、人事異動のように慣れ親しんできた環境から新しい環境への移行時の心理的変化に着目するものもあります。　ここで紹介する研究（科研費（基盤研究（C））：総合的な探究の時間の「キャリアと社会課題の２つの探究」の可視化と支援に関する研究）は、専ら高校生を対象としたものですが、人がそれまで慣れ親しんでいなかった人と新たな関係性を築き、チームで取り組む課題を自分ごとにしながら、どのように自己を成長させ、キャリアを展望していくかを明らかにしようとするものです。　この研究を通して、トランジションに対する適切な支援のあり方も見出そうとしているため、ここで得られた知見は、高校生のみならず、大学生や社会人にも応用可能です。 　ここで紹介する研究の理論的立場は、文化心理学です。このため、人が、課題に取り組むことは、人（個人）が他者・社会と向き合い、他者・社会と自らの未来を切り開くために必要な「文化」を自らが創り出すダイナミックな「文化的発達」の過程であると考えます。この考えに基づき、新しい文化心理学の方法論である「複線径路・等至性アプローチ（TEA）」を用いながら研究を進めています。　また、自己・他者・もの（知識・道具・課題など）の関係発達を関係弁証法の視点から捉える「関係学」の視点も TEAに加え（図参照）、文化心理学の理論的なアップデートも試みながら分析しています。 図　キャリアと社会課題の 2つの探求プロセス（イメージ） 新しい文化心理学によるトランジション研究は、人材開発や組織開発に応用することができます。 キャリア・トランジション・人材開発・組織開発・チーム活動