京都橘大学のこの10年は、改革と発展の10年と位置づけることができます。2003（平成15）年度に文学部と文化政策学部（現在の現代ビジネス学部）の２学部からなる女子大学であった京都橘大学は、2005（平成17）年度に男女共学化に踏み切り、その後の看護学部・人間発達学部・健康科学部の相次ぐ開設、さらには人間発達学部から国際英語学部・発達教育学部への改組によって、この10年の間に6学部、約4,300名の学生数を擁する総合大学へと発展を遂げてまいりました。この間、大学の教学理念も、「女性の自立」から「自立・共生・臨床の知」へと変更いたしました。しかし、一人一人の学生の個性を尊重し、教職員一体となって学生の自立・成長を支えていく橘スピリッツは、創立以来の本学のよき伝統として、今後とも継承していきたいと考えています。

本学がある大宅の地は、平安時代末期に後白河法皇が風光を愛で、別荘を建てた山科御所があった場所です。この本学の緑豊かな環境を生かし、今後とも教育と研究に全学あげて取り組んでいく所存です。大学開学50周年に向けて、皆さまのなお一層のご協力とご支援をお願いする次第です。