より適した人材を獲得する面接試験
心理
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2024-49
岸 太一 准教授
より適した人材を獲得する面接試験
総合心理学部総合心理学科
■研究業績等
【著書】
・事典・辞書『嗜癖・依存1:分類・問題点』丸善出版(単著):2019/09
・事典・辞書『嗜癖・依存2:危険因子・介入』丸善出版(単著):2019/09
・事典・辞書『安楽死・尊厳死』丸善出版(共著):2019/09
【論文】
・学術論文「S-アリルシステイン(SAC)高含有ニンニクサプリメントの忍容性試験」日本脳神経外科認知症学会誌1(2):1-10(共著):2021/09
・学術論文「東京国際空港における病院前対応の検討:院外心肺停止について」日本航空医療学会雑誌22(1):22-27(共著):2021/05
・学術論文「医学部卒前教育で重視される研究倫理の教育項目:医学系に関わる医療者へのWeb調査」CBELReport2(1):1-11(共同):2019/09
【学会発表】
・東京国際空港ターミナルにおけるCPA症例に関する検討(第27回日本航空医療学会総会):2020/12
・医療倫理の授業後アンケートの分析医薬合同授業における学部間比較(第52回医学教育学会大会):2020/07
・研究不正を起こす要因とその対策文部科学省で公表されている研究不正一覧の整理(第52回医学教育学会大会):2020/07
日本では面接試験は「人物」を見ることを目的として実施されることが多いですが、海外の企業・医学部では受験者の「能力」を見る方向へとシフトしています。MMI(Multiple Mini Interview)は、医学部などで実施されているOSCE(Objective Structured Clinical Examination: 客観的臨床能力試験)の方法論を面接試験に導入したものです。測定したい受験者の能力(資質)を設定し、10
分程度の面接ステーションを複数(10 未満が多いようです)用意し、各ステーションで異なる能力を測定する課題を実施します。すでに日本の複数の医学部・医科大学の入学試験でも、MMI が導入されています。
実践研究として、入学試験の面接試験にMMI を導入した医学部(1 校)の面接評価者を対象に、従来型の面接とMMI のどちらが入学試験として実施しやすい、試験として適切であるかを尋ねたところ、過半数の評価者がMMI のほうが実施しやすく、面接試験として適切であるとの回答を得られました。
MMI の妥当性を検証するため、現役受験生と大学卒業受験生間のMMI の各ステーションの得点を比較した結果を示します。図に示すように、大学卒業受験生のほうが現役受験生と比較して、高い得点を示す傾向にありました(図1 および図2)。また、MMI での評価が低い学生と高い学生の入学後のパフォーマンスを比較した結果、評価が低い学生のほうが、よりパフォーマンスが低くなる可能性が示唆されました(図3)。
・受験生の能力・資質に重きを置いた面接試験の実施
・受験生に求める能力の明確化
面接試験,MMI, 技能の測定
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