建築と住宅の知識をすべての人に
建築・土木
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2024-56
鈴木 あるの 教授
建築と住宅の知識をすべての人に
工学部 建築デザイン学科
■ 研究業績等
【所属学会】
・ 日本建築学会:2008/04 . 建築・空間ストック活用小委員会主査 : 2024/4.
・建築研究開発コンソーシアム(学術会員):2018/06.
【論文】
・The Merits of Teaching Architecture as General Education, 2024(in print)
・大学教養課程における建築 教育の試みーその2:定量分析ー, 2023/11
・建築入門授業に対する一般学生からの反応の計量テキスト分析, 2022/2
・大学教養課程における建築教育の試み , 2019/11
【学会発表】
・Teaching Architecture as General Education, Providence, USA, 2024/4
・The merits of teaching introductory architecture courses in general education, Torino, Italy, 2023/9
・Fast-Forward: What's Next for European Higher Education? Berlin, Germany, 2019/11
【科研費・外部資金等】
・大学教養課程における住教育の可能性(代表) 基盤研究(C):2020.2024
【受賞学術賞】・ 第17 回建築・住宅技術アイデアコンペ審査員奨励賞(一般大学生のための建築・住宅技術教育):2020/02
・European Association of International Education: Best poster winner, in innovative international higher education
(Academic Calendar Worldwide at a glance:Find the best time to o. er your programs):2019/09
住宅は人生の中でも特に大きな買物であり、食や衣と並び、人々の命を守る大切なものです。その住宅の選び方について、消費者はどれほどの知識をお持ちでしょうか。せっかく情報が届いても、わかりにくい点が多いのではないでしょうか。また皆さんの住むための器である住宅が、建築家の「作品」におまかせで良いのでしょうか。建築や工学を専門としない一般の人々も、住宅に関する技術をある程度理解し、適切に判断し選択する必要があるのではないでしょうか。小中高における住教育に関しては、すでに多くの研究や実践がなされてきました。しかしなかなか教育啓蒙は進んでいません。そこで私は、これまであまり考えてこられなかった大学という場所に着目しました。大学のリソースを活用し専門外の一般学生あるいは社会人に向けた建築入門講座を実施する可能性について探っています。
学会発表とパネルディスカッション(EAAE2023, イタリア, トリノ)
これまで実践してきた一般大学生向けの建築入門教育に対するフィードバックを定量分析した結果、受講生の専門分野により若干の傾向は異なるものの、大多数の学生が安全や温熱環境といった切実な問題に強い興味を示すことがわかりました。これまでは「テクニカルすぎる」という懸念から避けられてきた話題です。この研究成果を 2023年度にはヨーロッパの建築教育学会で、2024年度にはアメリカの教養教育学会で本研究の成果を発表したところ、非常に重要かつ新規なテーマであると反響をいただくことができ、さらなる有意義な情報交換につながりました。欧米の大学の教養教育においてはこれまで建築関連のテーマは美術史の一部として扱われてきましたが、近年は実践的な科目に人気が移行しているようです。私の分析においても、学生はより身近な話題に強い関心を示す傾向が明らかであり、手を動かし自ら体験する教育を求めているという欧米の傾向とも関連すると思われます。それは昨今の日本の教養教育が求められている問題解決型や実践型教育の目標にも合致いたします。今後はさらに海外の非専門建築教育について調査する所存です。
住宅建築を消費者が正しく理解し選択できるようになれば、各企業様の営業活動にも資することができるでしょう。
防災、建築材料、住宅産業、建設業、施主、教養教育
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