どのようにして組織は変化するのか?
経済・経営
----------------------------
2024-67
真田 正次 教授
どのようにして組織は変化するのか?
経営学部経営学科
■ 研究業績等
【著書】
・著書『Accounting Regulation in Japan: Evolution and Development from 2001 to2015』 Routledge (共著):2019/10
【論文】
・学術論文「グローバル会計基準の正統性と会計基準設定主体の組織化に関する一考察」会計プログレス(13):15-28 (単著):2012/09
・学術論文「グローバル会計基準の正統性と言説としての原則主義」 会計プログレス (14):14-25 (単著):2013/09
・学術論文「The Legal Backing for Accounting Standard-Setting in Japan: A Historical Review」 Accounting History 23(3):338.359 (単著):2018
本研究は、「制度のロジック」の視点から、国際的な会計基準設定の歴史を再読することを目的としています。国際的な会計基準設定主体である国際会計基準委員会(IASC)あるいは国際会計基準審議会(IASB)の歴史に関しては、すでに多くの研究蓄積が存在しています。それらは組織構造、基準設定アプローチ、および正統性の源泉の変化を明らかにしていますが、これらの変化を必ずしも一貫した視点によって説明できていません。 また、制度派理論組織変化にはたす制度的コンテクストの重要性あるいはダイナミズムを分析しています。特に「制度のロジック」はそのような変化に対して一貫した視点をもたらしていくことができます。そのため、先行研究のギャップを埋めるためには、制度のロジック・アプローチが有効であると考えられます。
本研究のより具体的な目的は、IASC/IASBの組織構造、基準設定アプローチ、および正統性の源泉の変化を「一貫した視点」(制度のロジック)で説明することによって、制度的コンテクストと組織変化のダイナミズムを明らかにすることです。 分析作業を通じて、プロフェッショナル(代表制)ロジックとコーポレート(専門知識)ロジックをベンチマークとして、2000年代後半から 2010年代前半の IASBの組織変化の中で IASB内部のアクターが 2つのベンチマークの様々な要素を結びつけることによって新たなロジックを作り出していく「制度的ブリコラージュ」(Institutional bricolage)のプロセスを析出していきます。
会計史研究に新たな理論的な枠組みを提示している。
制度のロジック、ブリコラージュ、IASB、IFRS
コメント