
スタッフレビュー
こわいのは、人間の証。
精神科医の春日さんの講義を聞いて、
「なんだ、みんなこわいんだ!」と安心しませんでしたか?
春日さんだって、甲殻類恐怖症なんですものね。
「ゾッとするけど、見ちゃうんだよね〜」と、
明るく落ち着いた口調で「こわいの正体」をお話しいただきました。
妙に納得したのは、こわさの正体はその恐怖ゆえに深掘りできない、ということ。
見えなくてもこわいけど、見るともっとこわい! という
魔のループに陥ってしまうんですね。
けれども、こわさの種類をベン図にまで落とし込むというのは、
古今東西・新旧問わず、怖さを孕む作品を渉猟してこられた春日さんならではの分析ではないかと感じました。
分析できればこわくなくなる…わけでは決してないのですが(笑)、
訳も分からずこわがっていた自分を少し客観的に見ることができたのではないでしょうか。
特にみなさんの事前課題によってそれぞれのこわい気持ちを分かち合えたのは、
(不謹慎ではありますが)たいへん勇気づけられました!
そして何より、最後の質疑応答での回答が印象的でしたね。
こわくなることは避けられないのか?という問いに対して、
「(こわさは)きわめて人間的な精神現象だから避けられないけれど、
考え方を変えたり、人に話を聞いてもらったりして、たのしめたらいいですね」と。
避けられない、とはっきり言ってくださったことで、
逆にこわがることを許された気がしてすっきりしました。
それが人間なんだから、と。
人はみんな、多かれ少なかれこわがりなんだと思うと、愛しさも湧いてきます。
夏も近づいてきたことですし、親しい人ともっと「こわい」を分かち合ってみるのはどうでしょう。
(盛り上がりそうです!)
それでは次回も、Ukonでお会いしましょう。
講師からのメッセージ
恐怖というちょっと「いかがわしげ」なテーマであったにもかかわらず、会場の皆さんの反応も良く、熱心に耳を傾けてくださり、楽しく講義を進めることができました。
恐怖には、人々がほぼ共通して恐ろしいと感じる種類のもの(本能に基づいている場合が多いでしょう)があるいっぽう、ある人には恐ろしいが他の人はそうでもないような「普遍性に欠ける」もの(個人の生活史や体験に根差していることが多い)もあります。後者に関しては、つまり誰もがそれぞれ恐怖を強く感じる独自のツボを持っているということであり、おそらくそのツボを通して「自分らしさ」を新たに発見することもありそうです。
今回の講義を契機に、恐怖を腑分けしてみる楽しみを知っていただければ嬉しいです。
受講者の声
悩みのかたちは人それぞれ。それでも、誰かに話せたり、見方が変わるきっかけがあれば、不安はすこし軽くなる——そのことを、じんわりと確かめられた授業でした。恐怖と不安の違いも、初めてはっきりと言葉になった気がします。
怖い話がつぎつぎ出てきて、途中ゾワッとしていました。でも先生がどこか楽しそうで、不思議と救われた気がしました。「想像力の暴走」が恐怖を生む——その言葉が、すとんと腑に落ちました。占い師のエピソードも含め、こわさのなかに笑えるものがある授業でした。
自分が何をこわいと感じるかは、自分を知る手がかりになる。そのことに気づかせてくれた授業でした。「なぜこわいのか」を掘り下げる視点が、新鮮で面白かったです。
恐怖を深掘りすることで、自分を知る。その視点が新鮮でした。春日先生の語り口はどこか五感に触れるようで、授業が終わったあともしばらく余韻が続きました。
「こわい」という気持ちを、こんなに丁寧に掘り下げたことはなかった。自分の感じることを深く見つめるのが、こんなに面白いとは。紹介された本を、「こわい」という視点で読み直してみたくなりました。
概要
「たちばな教養学校 Ukon」は、「生きる」をもっと深く味わうための対話の場※です。学ぼう、楽しもうという意欲があれば、どなたでも参加できます。第7期では「五感をみがく──心を整え、『生きる』を手入れする」をテーマに、全8回の授業を実施します。
※ 学校教育法第107条に定める公開講座
受講料
- 全8回一括申し込み
- 18,000円/8回
- 各回申し込み
- 3,000円/1回
会場
QUESTION(クエスチョン)7F「クリエイティブ・コモンズ」
〒604-8006京都市中京区河原町通御池下る下丸屋町390-2
https://question.kyoto-shinkin.co.jp
放課後として講師を交えた懇親会を実施する場合があります。
放課後の有無は、お申し込みいただいた方に別途ご案内します。
定員
各回100名
申し込みから受講までの流れ
たちばな教養学校Ukonの申し込みから受講までの流れは、以下のとおりです。
1申し込みについて
お申し込みは、イベント管理サイトPeatix(ピーティックス)から「チケット」を購入していただくことで完了します。Peatix以外のお申し込みの方法はご用意しておりませんので、ご了承ください。
※初めてPeatixを利用される方は「Peatix利用の流れ 」もご参考ください。
チケットの種類
「チケット」は、全8回分をまとめて購入する方法(全8回一括申し込み)と、1回ずつ購入する方法(各回申し込み)があります。受付は、全8回一括申し込みから開始します。お申し込みいただいた順に受け付けますので、ご希望の方はお早めにお申し込みください。
- 全8回一括申し込み
- 2026年3月11日(水)から受付開始
- 各回申し込み
- 2026年4月17日(金)から受付開始
- 一括申し込みの方には、後日オンデマンド授業の配信があります。
- 一度に購入できるチケットは1枚です。グループでご参加の場合もお一人ずつお申し込みください。
- チケットは授業当日の開始時刻まで購入できますが、定員になり次第、締め切らせていただきます。
- チケットのキャンセル・返金の取り扱いは次のとおりです。
- 主催者側の都合によりやむを得ず授業を中止する場合は、チケット代金を返金いたします。ただし、チケット購入・返金に伴う手数料はご負担いただきますのでご了承ください。
- 全8回一括お申し込みの場合は、実施できなかった授業回数に相当する金額を返金いたします。
- 各回申し込みの場合は、購入されたチケット代金を返金いたします。
- 参加者都合によるキャンセル・返金はお受けできませんので、あらかじめご了承ください。
- 主催者側の都合によりやむを得ず授業を中止する場合は、チケット代金を返金いたします。ただし、チケット購入・返金に伴う手数料はご負担いただきますのでご了承ください。
2受講について
受講当日は、以下のものをご持参ください。
- Peatixアプリあるいは印刷したチケット(受付にてQRコードを確認します)
- 筆記用具
- 上記以外にお持ちいただく物がある場合は別途ご案内します。
お申し込み後の授業に関するご連絡
- お申し込み後の授業に関するご連絡は、Peatixにご登録のメールへ行います。「@peatix.com」「@tachibana-u.ac.jp」からのメールを受信できるよう設定してください。
- イベント参加にあたってご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
受講時の注意事項
- 各回開始時刻の30分前に開場する予定です。それ以前のご入場・受付はできませんのでご了承ください。
- 座席は全席自由席です。
- 会場にクロークやロッカーはありません。手荷物は少なめでご来場の上、ご自身での管理をお願いいたします。
- Ukonの授業は、オンデマンド配信用に収録します。ご出席の方はカメラに映る可能性がありますので、ご了承のうえご参加ください。
- 会場内の飲食については「ふたの閉まる飲み物」に限りお持ち込みいただけます。
よくある質問
Peatixを利用したことがありません。電話での申し込みや、現地支払いで参加できないでしょうか。
恐れ入りますが、お申し込みはPeatixサイトからのみ受け付けています。以下のページを参考に、お手続きをお願いします。
PC操作が苦手な方は、周りの方にお尋ねいただくなどの方法をご検討ください。Ukon事務局にご相談いただければ、できる限りお手伝いさせていただきます。お気軽にご連絡ください。
グループで参加します。チケットをまとめて購入することはできますか?
複数人分をまとめてお申し込みいただくことはできません。恐れ入りますが、お一人ずつお申し込みください。
申し込み後にキャンセルはできますか?
原則として申し込み者の都合によるキャンセルはお受けできません(返金は致しかねます)。やむをえない事情がある場合は、 Ukon事務局までご相談ください。
学生割引などはありますか?
学生割引などの割引制度はご用意していません。
「オンデマンド授業」とは何ですか。
Ukonで開講する対面授業は、収録・編集した上で別途オンデマンド配信を行っています。これを「オンデマンド授業」(有料)と呼んでいます。オンデマンド授業は、こちら[オンデマンド授業一覧]からお申し込みください。
対面授業に申し込みをした場合、オンデマンド授業を視聴することはできますか。
恐れ入りますが、オンデマンド授業の視聴を希望される場合は、別途お申し込みください(有料)。なお、対面授業を「全8回一括申し込み」でお申し込みいただいた方には、オンデマンド授業を無料で視聴いただけます(対面授業がすべて終了してから、約半年後の配信を予定しています。視聴できる期間は、半年間です。)。
子ども連れでの参加も大丈夫でしょうか。
中学生以下のお子さまは無料で受講できます。その場合、保護者の同伴が必要です。
また、静穏な環境の保持にご協力をお願いします。
授業日までに準備しておくことはありますか?
事前課題が出されることもあります。提出は任意ですが、取り組んでいただくとより一層授業を楽しめることと思います。
授業を録音・録画・撮影することはできますか。
授業を録音・録画・撮影することはご遠慮ください。
講師プロフィール
1951年京都府京丹後市出身。日本医科大学卒。6年間産婦人科医を勤めた後、精神科医へ転向。都立松沢病院精神科部長などを経て現在は成仁病院名誉院長。『奇想版精神医学事典』(河出文庫)『無意味なものと不気味なもの』(中公文庫)『怪談の真髄』(筑摩書房)等著書多数。甲殻類恐怖症。
『屋根裏に誰かいるんですよ。――都市伝説の精神病理』という初期の著作が春日さんにはあります。大阪の町の熱心な書店主が顧客の切実な訴えを前に、当時絶版になっていたこの本のコピーを何とか入手して用立てます。顧客はそれを自分で製本し、熱読、熟読して救われます。この話を書店主から聞いて以来、私のなかで著者である春日さんへの敬愛、信頼、親近感は決して揺らぐことがありません。