
スタッフレビュー
手が、身体が、よろこぶこと。
アーティスト・鴻池さんの講義の日は台風の接近により、
事務局側は直前までひやひやしていましたが、
鴻池さんも無事京都へ来てくださり、予定通り開催することができました。
みなさんもそれぞれ大変な中足を運んでいただき、
本当にありがとうございました!
「こんな日に台風なんて」とうらめしく感じていたところ、
鴻池さんが冒頭から
「自然のリズムに影響されて生きていると感じます」
とおっしゃったことにハッとしました。
そして
「箱の中で守られながら生きることに息苦しさや生物として不安を覚える」
という言葉に、とても鋭い野生をお持ちの方なんだなと感じました。
そのことは、特に東日本大震災をきっかけに
鴻池さんのアートワークについても現れていったようです。
美術館という箱の中から、屋外の至るところ、開かれた場所で、
実際に「触れられること」を前提とした作品たち。
見る側の私たちも「触れる」ということを、鴻池さんはとても重視しているように見えました。
講義のあいだ度々耳にしたのは、
「手がよろこぶもの」「身体がよろこぶこと」。
それらを、確信のないまま、手探りで試されているのがとてもみずみずしく、フレッシュに伝わってきました。
「山小屋に飾ってみたら、変でした(笑)」
「皮トンビを屋外に出してみたら、経年変化でよく馴染んだんです」
「作品が海に流されてしまって、ゴミと区別していたら笑いがこみ上げてきました」
わからないからやってみる。
意味のないことにいたずらして遊んでみる。
子どもみたいに純粋な感性と、熱量の高い創作性に、
鴻池さんのプロフィール写真が幼少期のものであることに納得しました。
その鴻池さんの作品は
開かれた場所で私たちが “体験” することを待っていて、
どうだった? 何を感じた?
というのを問いかけてくるような気がしました。
この地球の上で生きていることを、
肉体を通して “本当に” 実感すること。手応えを感じること。
ますます難しくなってくるような昨今ですが、
いつだって身体は嘘をつかないようですから、
「よろこぶこと」にセンサーを働かせてみるといいかもしれないですね。
事務局スタッフの私は、
昨年から仕事の合間に畑仕事をはじめた姉が
「土に触ってるとね、生きる意味って? って考えなくて済むようになるよ」
と言っていたのを思い出したので、手伝いに行ってみようと思います。
それでは次回もUkonでお会いしましょう!
受講者の声
「地球の触り方」というテーマに衝撃を受けました。美術館や展示のあり方を「面白くない」と問い直し、山や海を舞台に作品を展開する鴻池さんの発想に圧倒されました。作品に触れること、自然の力に委ねることを通して、「地球を触る」とは何かを考えさせられる、とても刺激的な講義でした。
⼿ぶり・⾝ぶりの使い⽅がとても美しい⽅だなと思いました。私が何の疑問も持たずに過ごしている⽇常の⼀つ⼀つの意味を考え直し、真っ向から向き合い偏屈にならずに⼤真⾯⽬に⽣きておられるのだと感じ⼊りました。ご⾃⾝の⾔葉で語られる世界の⾒え⽅・捉え⽅がとても魅⼒的でした。
作品や展示について作家ご本人の言葉で伺えたことは、とても貴重な体験でした。「わからなさ」から出発し、手探りで世界と向き合う姿勢に引き込まれました。講義を通じて、作品と展示空間との関係を改めて考えるきっかけにもなりました。
これまで聞いたことのない視点に触れ、とても刺激を受けました。まだ十分に咀嚼できていませんが、美術館や作品との向き合い方を改めて考えたくなりました。とても自立された方で面白かったです。
とても楽しく受講しました。お話を通して、大人だからこそ学び続けることの面白さを改めて実感する機会となりました。
エネルギッシュな語り口が印象的で、あっという間の講義でした。作品や表現についてのお話も興味深かったのですが、質疑応答での語られたふとした言葉に特に心に残っています。
概要
「たちばな教養学校 Ukon」は、「生きる」をもっと深く味わうための対話の場※です。学ぼう、楽しもうという意欲があれば、どなたでも参加できます。第7期では「五感をみがく──心を整え、『生きる』を手入れする」をテーマに、全8回の授業を実施します。
※ 学校教育法第107条に定める公開講座
受講料
- 全8回一括申し込み
- 18,000円/8回
- 各回申し込み
- 3,000円/1回
会場
QUESTION(クエスチョン)7F「クリエイティブ・コモンズ」
〒604-8006京都市中京区河原町通御池下る下丸屋町390-2
https://question.kyoto-shinkin.co.jp
放課後として講師を交えた懇親会を実施する場合があります。
放課後の有無は、お申し込みいただいた方に別途ご案内します。
定員
各回100名
申し込みから受講までの流れ
たちばな教養学校Ukonの申し込みから受講までの流れは、以下のとおりです。
1申し込みについて
お申し込みは、イベント管理サイトPeatix(ピーティックス)から「チケット」を購入していただくことで完了します。Peatix以外のお申し込みの方法はご用意しておりませんので、ご了承ください。
※初めてPeatixを利用される方は「Peatix利用の流れ 」もご参考ください。
チケットの種類
「チケット」は、全8回分をまとめて購入する方法(全8回一括申し込み)と、1回ずつ購入する方法(各回申し込み)があります。受付は、全8回一括申し込みから開始します。お申し込みいただいた順に受け付けますので、ご希望の方はお早めにお申し込みください。
- 全8回一括申し込み
- 2026年3月11日(水)から受付開始
- 各回申し込み
- 2026年4月17日(金)から受付開始
- 一括申し込みの方には、後日オンデマンド授業の配信があります。
- 一度に購入できるチケットは1枚です。グループでご参加の場合もお一人ずつお申し込みください。
- チケットは授業当日の開始時刻まで購入できますが、定員になり次第、締め切らせていただきます。
- チケットのキャンセル・返金の取り扱いは次のとおりです。
- 主催者側の都合によりやむを得ず授業を中止する場合は、チケット代金を返金いたします。ただし、チケット購入・返金に伴う手数料はご負担いただきますのでご了承ください。
- 全8回一括お申し込みの場合は、実施できなかった授業回数に相当する金額を返金いたします。
- 各回申し込みの場合は、購入されたチケット代金を返金いたします。
- 参加者都合によるキャンセル・返金はお受けできませんので、あらかじめご了承ください。
- 主催者側の都合によりやむを得ず授業を中止する場合は、チケット代金を返金いたします。ただし、チケット購入・返金に伴う手数料はご負担いただきますのでご了承ください。
2受講について
受講当日は、以下のものをご持参ください。
- Peatixアプリあるいは印刷したチケット(受付にてQRコードを確認します)
- 筆記用具
- 上記以外にお持ちいただく物がある場合は別途ご案内します。
お申し込み後の授業に関するご連絡
- お申し込み後の授業に関するご連絡は、Peatixにご登録のメールへ行います。「@peatix.com」「@tachibana-u.ac.jp」からのメールを受信できるよう設定してください。
- イベント参加にあたってご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
受講時の注意事項
- 各回開始時刻の30分前に開場する予定です。それ以前のご入場・受付はできませんのでご了承ください。
- 座席は全席自由席です。
- 会場にクロークやロッカーはありません。手荷物は少なめでご来場の上、ご自身での管理をお願いいたします。
- Ukonの授業は、オンデマンド配信用に収録します。ご出席の方はカメラに映る可能性がありますので、ご了承のうえご参加ください。
- 会場内の飲食については「ふたの閉まる飲み物」に限りお持ち込みいただけます。
よくある質問
Peatixを利用したことがありません。電話での申し込みや、現地支払いで参加できないでしょうか。
恐れ入りますが、お申し込みはPeatixサイトからのみ受け付けています。以下のページを参考に、お手続きをお願いします。
PC操作が苦手な方は、周りの方にお尋ねいただくなどの方法をご検討ください。Ukon事務局にご相談いただければ、できる限りお手伝いさせていただきます。お気軽にご連絡ください。
グループで参加します。チケットをまとめて購入することはできますか?
複数人分をまとめてお申し込みいただくことはできません。恐れ入りますが、お一人ずつお申し込みください。
申し込み後にキャンセルはできますか?
原則として申し込み者の都合によるキャンセルはお受けできません(返金は致しかねます)。やむをえない事情がある場合は、 Ukon事務局までご相談ください。
学生割引などはありますか?
学生割引などの割引制度はご用意していません。
「オンデマンド授業」とは何ですか。
Ukonで開講する対面授業は、収録・編集した上で別途オンデマンド配信を行っています。これを「オンデマンド授業」(有料)と呼んでいます。オンデマンド授業は、こちら[オンデマンド授業一覧]からお申し込みください。
対面授業に申し込みをした場合、オンデマンド授業を視聴することはできますか。
恐れ入りますが、オンデマンド授業の視聴を希望される場合は、別途お申し込みください(有料)。なお、対面授業を「全8回一括申し込み」でお申し込みいただいた方には、オンデマンド授業を無料で視聴いただけます(対面授業がすべて終了してから、約半年後の配信を予定しています。視聴できる期間は、半年間です。)。
子ども連れでの参加も大丈夫でしょうか。
中学生以下のお子さまは無料で受講できます。その場合、保護者の同伴が必要です。
また、静穏な環境の保持にご協力をお願いします。
授業日までに準備しておくことはありますか?
事前課題が出されることもあります。提出は任意ですが、取り組んでいただくとより一層授業を楽しめることと思います。
授業を録音・録画・撮影することはできますか。
授業を録音・録画・撮影することはご遠慮ください。
講師プロフィール
絵画、彫刻、ランドアート、パフォーマンスなど様々なメディアで芸術の根源的な問い直しを続けている。 2015年「根源的暴力」芸術選奨文部科学大臣賞、2020年「ちゅうがえり」毎日芸術賞、2022年 紫綬褒章、2025年大阪万博「サクヤオオカミプロジェクト」など。著書『どうぶつのことば』など。
東日本大震災直後の鴻池さんの言葉には息を呑みました。あえて具体的な引用はしませんが、アートについて語られた根源的な問いかけに虚を突かれ、胸を打たれました。以来、鴻池さんの活動や発言に無関心ではいられません。未踏の領域に分け入っていく意志ある表現者、探検家の背中を、置き去りにされないようにと追い続けています。