
スタッフレビュー
耳が開くとき。
シリィーン シリィーーン‥‥
と、暑気を払ってくれるような明珍火箸風鈴の音で幕を開けた、
第7期・7回目の講義。
ご参加くださった方は91名ですから、
182の耳が、その音を辿りました。
「最初に耳の体操をしてもらいました」と小松さんがおっしゃるように、
講師の言葉をそのまま意味として受け取るいつもの講義スタイルとは違って、
空間にある音に “意識を向けて聴く”というのはUkonの場では新鮮でしたね!
今回のテーマはまさにそこで、
受動的に聞く(hear)ことから能動的に聴く(listen)ためには
どんなプロセスが必要かを「体験」させてくださいました。
小松さんが京都の各地で収録された水琴窟や弓射の音を聴いてみたり、
1分間黙って空間の音に耳を傾けたり、
小松さんの生演奏を聴かせていただいたり‥‥。
この体験をしている中で、気づいたことがあります。
意識的に聴こうとして耳を開いているとき、
心も開いてくる感覚がありました。
第7期のテーマである、
「五感をみがく──心を整え、「生きる」を手入れする」
ということと、直接繋がった瞬間でした。
小松さんは毎朝起きるとまずベランダへ行って、
深呼吸しながら周りの音を聴くそうです。
「日によって自分の聴こえ方が違ったり、体調がわかったりして、
生きてるな〜って感じて毎日たのしいんです」
と、ほんとうにたのしそうに語られた様子が眩しくて、
ちょっと羨ましさも覚えました(笑)。
小松さんは京都橘大学のデジタルメディア学部の教授でいらっしゃって、
Ukonの講義には受講生として参加されることもあるのですが、
お会いするたび「いつも機嫌がよく朗らかな方」という印象で、
講師への質問からも、集中して耳と心を使っておられるなと感じていました。
なるほど、朝の健康法がその秘訣だったのか! と、
妙に納得してしまいました。
『耳を澄ませば世界が変わる』(小松さんの著書)って、
こういうことなのですね。
よりよく生きる=ウェルビーイングのヒントとして
いろんな方法が本や動画でシェアされていますが、
小松さんが教えてくださったのは、耳さえあればできること。
そしてそれは、聴力に違いのあることが問題にならない点に
大きな意味を感じました。
心耳は「いくらでも耕せる」そうですから、
たった今からでも実践可能です。
河野学頭と同じように、
ケガをしてじっとしていないといけなかったり
ちょっとイライラしたときに試してみようではないですか。
それでは次回もUkonでお会いしましょう!
講師からのメッセージ
1分間、みんなで黙りました。あのとき聞こえてきたプロジェクターのファンの音はずっと鳴っていたのに、それまで誰も聞いていなかった音。耳を介して脳にまで届いているのに、処理されないまま置かれている層がある。そこに名前をつけたくて、90分お話ししました。正直に告白すると、当日いちばん揺さぶられたのは僕のほうでした。共感覚をお持ちの方から「聴覚であっても寂しいときは寂しい」と言われ、聴覚が特別だという前提が崩れました。耳を拓けば聴かずに済んでいた音まで入ってくる。聴きましょう!とだけ言うのは無責任ですね。事前課題に寄せてくださった音は、どれも見事でした。帰り道だけでなく、これからも時折、前意識の音を思い出していただけたら幸いです。
受講者の声
今日から世界が変わる。そんな気持ちになる授業でした。感じたことを大切にし、言葉にすることで気づきが深まる。そのことを実感しました。 「味わう」「いつくしむ」という姿勢を心に留め、豊かに生きていきたいと思います。 河野学頭との対談も、即興演奏も素晴らしかったです!
小松さんの「音のお話」を直接伺えることを楽しみに参加しました。著書は読んでいましたが、実際のお話を聞くことで理解がさらに深まったように感じます。会場でのピアノ演奏もとても楽しく、心に残りました。
最後に話題になった聴覚過敏と選択的聴取のお話が印象的でした。日々、音を選び取っては遮断することに思いのほか疲れているのかもしれないと感じました。私自身、音との距離感に戸惑うことがあったので、とても興味深く聞かせていただきました。
サウンドスケープという分野に初めて触れ、とても興味深い時間でした。普段は音を意識することが少なかったのですが、墨をする音から当時の感覚や記憶が鮮やかによみがえったのが印象的でした。河野学頭との対談も興味深く、これからは音をコントロールするのではなく、「聴こえてくること」を大切にしたいと思いました。
小松さんのお話から温かなお人柄が伝わり、ほっこりした気持ちになりました。自分が聴きたくないものには無意識にふたをしていることにも気づかされ、はっとしました。サプライズの演奏もとても素敵でした。
概要
「たちばな教養学校 Ukon」は、「生きる」をもっと深く味わうための対話の場※です。学ぼう、楽しもうという意欲があれば、どなたでも参加できます。第7期では「五感をみがく──心を整え、『生きる』を手入れする」をテーマに、全8回の授業を実施します。
※ 学校教育法第107条に定める公開講座
受講料
- 全8回一括申し込み
- 18,000円/8回
- 各回申し込み
- 3,000円/1回
会場
QUESTION(クエスチョン)7F「クリエイティブ・コモンズ」
〒604-8006京都市中京区河原町通御池下る下丸屋町390-2
https://question.kyoto-shinkin.co.jp
放課後として講師を交えた懇親会を実施する場合があります。
放課後の有無は、お申し込みいただいた方に別途ご案内します。
定員
各回100名
申し込みから受講までの流れ
たちばな教養学校Ukonの申し込みから受講までの流れは、以下のとおりです。
1申し込みについて
お申し込みは、イベント管理サイトPeatix(ピーティックス)から「チケット」を購入していただくことで完了します。Peatix以外のお申し込みの方法はご用意しておりませんので、ご了承ください。
※初めてPeatixを利用される方は「Peatix利用の流れ 」もご参考ください。
チケットの種類
「チケット」は、全8回分をまとめて購入する方法(全8回一括申し込み)と、1回ずつ購入する方法(各回申し込み)があります。受付は、全8回一括申し込みから開始します。お申し込みいただいた順に受け付けますので、ご希望の方はお早めにお申し込みください。
- 全8回一括申し込み
- 2026年3月11日(水)から受付開始
- 各回申し込み
- 2026年4月17日(金)から受付開始
- 一括申し込みの方には、後日オンデマンド授業の配信があります。
- 一度に購入できるチケットは1枚です。グループでご参加の場合もお一人ずつお申し込みください。
- チケットは授業当日の開始時刻まで購入できますが、定員になり次第、締め切らせていただきます。
- チケットのキャンセル・返金の取り扱いは次のとおりです。
- 主催者側の都合によりやむを得ず授業を中止する場合は、チケット代金を返金いたします。ただし、チケット購入・返金に伴う手数料はご負担いただきますのでご了承ください。
- 全8回一括お申し込みの場合は、実施できなかった授業回数に相当する金額を返金いたします。
- 各回申し込みの場合は、購入されたチケット代金を返金いたします。
- 参加者都合によるキャンセル・返金はお受けできませんので、あらかじめご了承ください。
- 主催者側の都合によりやむを得ず授業を中止する場合は、チケット代金を返金いたします。ただし、チケット購入・返金に伴う手数料はご負担いただきますのでご了承ください。
2受講について
受講当日は、以下のものをご持参ください。
- Peatixアプリあるいは印刷したチケット(受付にてQRコードを確認します)
- 筆記用具
- 上記以外にお持ちいただく物がある場合は別途ご案内します。
お申し込み後の授業に関するご連絡
- お申し込み後の授業に関するご連絡は、Peatixにご登録のメールへ行います。「@peatix.com」「@tachibana-u.ac.jp」からのメールを受信できるよう設定してください。
- イベント参加にあたってご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
受講時の注意事項
- 各回開始時刻の30分前に開場する予定です。それ以前のご入場・受付はできませんのでご了承ください。
- 座席は全席自由席です。
- 会場にクロークやロッカーはありません。手荷物は少なめでご来場の上、ご自身での管理をお願いいたします。
- Ukonの授業は、オンデマンド配信用に収録します。ご出席の方はカメラに映る可能性がありますので、ご了承のうえご参加ください。
- 会場内の飲食については「ふたの閉まる飲み物」に限りお持ち込みいただけます。
よくある質問
Peatixを利用したことがありません。電話での申し込みや、現地支払いで参加できないでしょうか。
恐れ入りますが、お申し込みはPeatixサイトからのみ受け付けています。以下のページを参考に、お手続きをお願いします。
PC操作が苦手な方は、周りの方にお尋ねいただくなどの方法をご検討ください。Ukon事務局にご相談いただければ、できる限りお手伝いさせていただきます。お気軽にご連絡ください。
グループで参加します。チケットをまとめて購入することはできますか?
複数人分をまとめてお申し込みいただくことはできません。恐れ入りますが、お一人ずつお申し込みください。
申し込み後にキャンセルはできますか?
原則として申し込み者の都合によるキャンセルはお受けできません(返金は致しかねます)。やむをえない事情がある場合は、 Ukon事務局までご相談ください。
学生割引などはありますか?
学生割引などの割引制度はご用意していません。
「オンデマンド授業」とは何ですか。
Ukonで開講する対面授業は、収録・編集した上で別途オンデマンド配信を行っています。これを「オンデマンド授業」(有料)と呼んでいます。オンデマンド授業は、こちら[オンデマンド授業一覧]からお申し込みください。
対面授業に申し込みをした場合、オンデマンド授業を視聴することはできますか。
恐れ入りますが、オンデマンド授業の視聴を希望される場合は、別途お申し込みください(有料)。なお、対面授業を「全8回一括申し込み」でお申し込みいただいた方には、オンデマンド授業を無料で視聴いただけます(対面授業がすべて終了してから、約半年後の配信を予定しています。視聴できる期間は、半年間です。)。
子ども連れでの参加も大丈夫でしょうか。
中学生以下のお子さまは無料で受講できます。その場合、保護者の同伴が必要です。
また、静穏な環境の保持にご協力をお願いします。
授業日までに準備しておくことはありますか?
事前課題が出されることもあります。提出は任意ですが、取り組んでいただくとより一層授業を楽しめることと思います。
授業を録音・録画・撮影することはできますか。
授業を録音・録画・撮影することはご遠慮ください。
講師プロフィール
京都橘大学デジタルメディア学部教授(2026年4月着任)。専門はサウンドスケープ、音響心理学。環境音楽家としても活動。音と心、身体の関係を研究し、音環境デザインの社会実装を推進。著書に『耳を澄ませば世界が変わる』(立夏堂)等。音を聴くことで日常を鮮やかに変える体験を提唱。
21年前の著書『音ってすごいね』をリメイクし、昨秋『耳を澄ませば世界が変わる』を改めて世に問うた小松さんは、「二十一年前、青臭さを残しながらも必死に言葉を紡いだあの頃の自分は、驚くほど今の自分の本質を言い当てている」と語ります。時代が追いついたのか、状況が待ち構えていてくれたのか。8月21日は「耳を澄ませる」のに良いタイミング、という言葉に小躍りしました!