卒業生・上島悠梨愛さんが語った文系から始まった挑戦。
支えられながら掴んだ一級建築士という新しい道へ。
(京都橘大学2022年3月卒業)
インタビュー
2026.06.02

京都橘大学で建築を学び、念願の大手ハウスメーカーへ就職。施工管理として現場に立ちながら、社会人1年目で二級建築士を取得、さらに3年目という異例のスピードで一級建築士に合格した上島悠梨愛さん。その原動力となったのは、“好きに向き合い続ける力”と“着実な努力”でした。2026年の春に完成を迎えた新棟「アカデミックテラス」を訪れた上島さんに、これまでの選択と、現場で働くやりがい、一級建築士になるまでの道のりについて伺いました。
上島 悠梨愛(うえしまゆりあ)さん
2022年3月、現代ビジネス学部 都市環境デザイン学科卒業(現:工学部建築デザイン学科)。
新卒で大手ハウスメーカーへ入社し、滋賀担当として2~3階建ての集合住宅を中心に数々の物件の施工管理に携わっている。
★2024年一級建築士資格取得
※2026年4月にインタビューしたものです
Q/建築という分野に興味を持ち始めたのは、いつごろでしたか?
大学に進学するにあたり、「将来は何がしたいのか」「自分は何が好きなのか」と自問自答する中で浮かびあがってきたのが建築業界でした。子どものころから、『大改造!!劇的ビフォーアフター』とか『住人十色』といった住まいに関するテレビ番組が大好きで、録画してまで見てました(笑)。また、住宅系のチラシに書かれた一軒家の間取りを見ながら「ここを私の部屋にして…」と想像を膨らませる時間が楽しかったですね。そうした積み重ねが、建築への興味につながっていたのだと思います。
Q/建築を学ぶ場として、京都橘大学を選んだ理由は?
建築を学びたいと決めたものの、当時は文系の高校生でした。入試では、理系科目が必須の大学も多く、難しいのではと感じる場面もありましたが、それを理由に諦めたくはありませんでした。しかし京都橘大学では、文系出身でも建築を学べることを知り、志望しました。結果的に、自分に合った環境で建築を学べたことは正しい選択だったと感じています。

Q/どのようなキャンパスライフを送りましたか?
大学時代は建築の勉学に取り組む傍ら、ダンス部(Just Do It)の活動とアルバイトをめいっぱい楽しみました。ダンス部にはオール練と呼ばれるオールナイトの集中練習があるんです。その日は夜中12時から朝の6時までみっちり踊ってから授業に出たり、土曜日はバイトしてからダンス部の練習へとハシゴするのがルーティンだったり…。大好きなダンスに没頭した大学生活でした。好きなことに全力で向き合えた時間はとても充実していて、正課と課外活動を楽しんで両立できていたことは、今振り返っても楽しい思い出ばかりです。

Q/学部で印象に残っている科目、エピソードといえば?
建築設計演習ですね。1回生は手書きの図面と模型、2回生以降はパソコンでCADを使って製図し模型を作ります。卒業制作では京町家と路地を組み合わせた模型づくりに挑戦。一軒家を5パターンほど設計し、それらが立ち並ぶ町内の真ん中に住人の拠り所、プラットフォームになるようなスペースを設けて路地をつなぐ大掛かりなものになりました。いき詰まったら友人と食堂に行ったり、キッチンカーのクレープを食べたりと、友人と一緒にアイデアを出し合った時間が今となってはとても懐かしいです。


Q/現在のお仕事の内容を教えてください。
現在は大手ハウスメーカーに所属し、集合住宅を中心に現場の施工管理を任されています。滋賀で施工管理をしている女性は、今のところ私ひとり!スケジュールや原価を管理し、図面通りにできているか品質をチェックし、現場の安全を保つのが主な仕事です。5〜6ヶ月で完成するペースで工事を進め、これまで8件ほどの建設に携わりました。すべて完成した時も嬉しいですが、建設中に足場やまわりのシートを外す際の、建物の全景が見えた時に最も胸が高鳴りますね。随分年上の職人さんに「先生」と呼んでいただきながら(笑)、チームで進める仕事にとてもやりがいを感じます。
もともとは設計職も視野に入れていたのですが、実は就職活動の中で考えが変わりました。現場監督として活躍されている女性の方の言葉や、キャリアセンターからのアドバイスを受けて、「現場を知ることの大切さ」に気づいたんです。自分の性格にも合っていると感じ、施工管理にチャレンジしたいと手を上げました。建築士キャリアの中では、設計の道もあれば、施工管理の道もあるんです!
Q/ 二級建築士、そして一級建築士をめざした理由を教えてください。
就職して施工管理をするために、二級建築士の取得は必須でした。なので、大学卒業の3ヶ月ほど前から日建学院に通って勉強を始めていました。最初は一級建築士になろうと思ってなかったけれど、二級建築士の学科試験の手応えが思っていたよりよくて。「さらに上にいけるかも」と一級建築士を視野に入れ始め、勉強をスタートしました。
アパートや一戸建てといった住まいだけじゃなく、高層ビル、商業施設、学校などあらゆるものに携われるのが一級建築士。日々の現場でのやりがいを通じて、一級建築士に「なれたらかっこいい!」という軽い気持ちが、次第に「本気でなりたい!」に変わっていきました。
Q/一級建築士の合格という目標に到達できた秘訣があるとすれば?
日曜に日建学院の講習があり、その予習と復習を平日にコツコツ積み重ねていったことが大きいと思います。講義では試験に出やすいポイントを体系的に学ぶことができ、「今何を優先して勉強すべきか」が明確になったことも、合格につながりました。
また、担当教員のサポートだけでなく、外部講座と連携したり、正課内外を問わず、大学で一級建築士取得に向けた支援が整っていることも大きな要因だと感じます。さらに、在学中に身につけた基礎や学び方が社会人になってからの実務経験と交差することで、資格取得に向けた勉強にも直接活きていると強く感じています。そうした環境と外部講座のサポートをうまく活用できたことが大きかったですね。
加えて、長い学習期間を乗り切るために、月に一度は完全にオフの日をつくり、ライブや友人との時間でリフレッシュすることも意識していました。オンとオフのメリハリをつけることで、無理なく勉強を続けることができたと思います。


一級建築士を目指す学生を対象とした講演会での様子
Q/現在、新たにチャレンジしようと考えていることはありますか?
「現場の経験を設計に活かせたら」と考えていて、現場で担える幅を増やすためにも、一級施工管理技士の資格を取得したいと考えています。建築士は、新築、増築、解体など、建てることに特化した資格です。一方で、施工管理技士となると建築はもちろん土木の知識も有することになります。一級建築士の資格があれば、一次試験は免除になることも大きなメリット。二次試験からの受験参加になるので有利です。「一級建築士」と「一級施工管理技士」という文字が並ぶ名刺を持てたらかっこいいでしょう(笑)。

Q /2026年春に完成を迎えた新棟「アカデミックテラス」はどうですか?
一級建築士の視点で見ると、デザインと機能性のバランスがとても優れた建物だと感じました。とくに、配管や設備をあえて見せるつくりになっている部分は、施工の納まりや精度がそのまま表れるので、施工管理の立場から見るととても興味深いです。
また、動線や空間のつながりもよく考えられていて、自然と人が集まり、交流が生まれるような設計になっていると感じました。私もこのような素晴らしいキャンパスでもう一度学生生活を送りたいです・・・(笑)


Q /最後にこれから一級建築士をめざす後輩に向けてメッセージをお願いします。
文系出身でダンスとバイトに明け暮れた大学時代、自分が一級建築士になる日がくるなんて思ってもみませんでした。そんな私が合格できたということは、コツコツ学び続けられれば、必ず合格は手に入るということ。合格できるかどうかは、自分を信じて最後まで頑張りきれるかどうかだと思います。合格率とか超難関とかいう言葉を見て、不安になることもあると思いますが大丈夫!時には思い切り遊んでモチベーションを保ちながら、学習を進めればきっと道は開けますよ。
京都橘大学では、日建学院と連携した「FAD(フレキシブルアカデミック)講座」があり、在学中から建築士資格の取得をめざせる環境が整っています。そうしたサポートも積極的に活用しながら、自分のペースで力を積み重ねていってほしいです。
最後に、建築士資格を取得することで、設計職や施工管理など、活躍のフィールドは大きく広がります。「やってみたい」という気持ちを大切に一歩を踏み出してみてください!一級建築士として、一緒に働けることを楽しみにしています。

〈ここがDISCOVERY!〉
◇工学部建築デザイン学科
https://www.tachibana-u.ac.jp/admission/faculty/architectural_design/
Relative 関連する記事
-
特 集2026.05.07
自然と調和し多様な交流を生み出すオープンイノベーション拠点。
2026年春誕生、新棟「ACADEMIC TERRACE」へ潜入!地上8階建てで、延べ床面積は本学で最も広い13,000㎡!「どんなキャンパスになるの!?」と期待を胸に見上げていた「ACADEMIC TERRACE」がいよいよオープン。春のオープンキ…
