Event Report

京都橘大学を多様な角度から体験して「予想外!?」に出会う!
「予想外カフェ」Day1レポート

イベントレポート

2022.10.27

2022年8月6日(土)・7日(日)の二日間、京都橘大学オープンキャンパスのステージイベントして、本学アカデミックリンクス大階段前で、「京都橘大学で出会ったわたしの物語『予想外カフェ』」を開催しました!
「予想外カフェ」は、「予想外!?」をテーマに、京都橘大学の学生、卒業生など、京都橘大学に関わる方々に登場していただき、トークショーやライブなどを通して、京都橘大学での学びや魅力を様々な角度から知ってもらう体感型イベントです。

2日間にわたる「予想外カフェ」での、予想外!?な出来事に出会うべく、学生広報スタッフが潜入取材を行いました! 今回は前編として、初日の8月6日(土)に行われた「たちばなで!?夏フェス!」の様子をご紹介します。

予想外カフェDay1,8月6日(土)異色のライブパフォーマンス「たちばなで!?夏フェス!」

初日のステージは、本学卒業生の落語家、桂二葉さんの講演と落語、そして、シンガーソングライターの河口恭吾さんによるライブで、会場は大いに盛り上がりました!

まずは桂二葉さんの講演と落語から!

桂 二葉さんプロフィール
大阪府出身の落語家。
2009年3月 京都橘大学文学部文化財学科(現・歴史遺産学科)卒業
2011年3月 桂米二に入門
2011年9月 梅田太融寺にて「道具屋」で初舞台
2021年   第7回上方落語若手噺家グランプリ 準優勝
令和3年度NHK新人落語大賞 優勝

旧き良き大阪ことばが息づく古典落語を守り演じながらも、上方に暮らす愛嬌あふれる人々、たくましく生き抜く人々を現代の新たな感覚で活きいきと描く。2011年の入門以来、「女性が古典落語を演じることは難しい」と言われてきた定説を覆そうともがき、令和3年NHK新人落語大賞で女性初の大賞を受賞。約300年続く古典芸能である落語の世界に変革をもたらすべく奮闘を続ける。
※高座のみマスクを外しています

講演では、健康科学部理学療法学科2回生の後藤彩伽さん、文学部歴史遺産学科4回生の江本迪香さんが総合司会を担当し、桂二葉さんとの楽しいトークセッションを行いました。セッションの一部をご紹介します。

Q/桂二葉さんは、なぜ落語の道に進もうと思ったのでしょうか

テレビで偶然、笑福亭鶴瓶師匠を見て、あぁ素敵な人やなぁと思って。生で見たいと思い落語会に行ったのが落語と出会ったきっかけです。一人で何役も演じ、お客さんを笑かす姿に感銘を受けて自分もやってみたい!って一瞬で虜になりました。あとは「真面目にあほなことして生きていきたいから」というのもありますね。

Q/桂二葉さんは文学部・文化財学科をご卒業されたということで、学生時代の学びについて聞かせてください。学部に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか

「あの仏像の顔、めっちゃかわいいやん!」ぐらいのフランクな感じから仏教美術に興味を持ちました。

Q/学生時代の学びで印象に残っていることや、先生・友人との思い出はありますか

担当の王衛明先生が本当に熱心に指導してくれたことが印象に残っています。「西井さん!(私の本名)この日本語違いますよ!」って中国人の先生に日本語から教えてもらうという…(笑)卒業論文の時も横につきっきりで、王先生じゃなかったら卒業できてなかったかもしれへん! ほんと、先生に感謝です。

Q/卒業されてから、「大学での学びや培ったネットワーク、経験などが活かされた!」と思うことがあれば教えてください

友達はほとんどいなかったんですけど、食堂のおばちゃんや総務課のおばちゃん、生協でパン焼いてるおばちゃん達がなんでか可愛がってくれてました。今でも私の落語会に観に来てくれはります。うれしいわぁ。

Q/桂二葉さんにとって、社会に出てから「予想外だった!」といった出来事はありますか

うーん。私はあんまりないけど、NHK新人落語大賞を取ったことは、周りの人からすると予想外の出来事やったかもしれません。65年も続くコンクールで今まで女性が受賞したことはなかったから、到底無理やろとたくさんの人が思っていたはず。でも私は絶対とったる!ってずっと思てたんで、受賞したときは「よっしゃー!」ってなりました。

Q/これまで落語家として歩まれるなかで、すごく苦労したエピソードを教えてください。また、それをどのように乗り越えてこられたのでしょうか

もともと落語は男性がやるために出来た芸能なので、女性がやるのは難しいんです。でも、大師匠で人間国宝の桂米朝も本に書いてるように「女でも、必ずやり方はある」と。私はどーやったら上手くおもろくなるか一所懸命考えてお稽古してもがきましたが、それが苦労やとはあんまり思ってなくて。醍醐味やわぁって思ってる。難しいねんけどおもしろがってお稽古してます。

Q/「女性初の王者」というタイトルを獲得されて、プレッシャーなどはありますか。また、意識が変わったなということがあれば教えてください

プレッシャーがないって言うたら嘘になるけど、とにかく自分のしたい落語をする。結果お客さんが笑って喜んでくれはったらうれしいねんけど、自分の気持ち、自分が楽しむことが一番大事やという事を忘れたらアカンなぁと思います。

Q/将来の夢はありますか

死ぬまで噺家でいること。

講演後、披露していただいた落語では、フリートークを交えつつ、初めて落語を聞く人でもわかりやすい演目を披露してくださり、楽しい舞台となりました!
来場者からは、「落語は初めて聞きましたが、とてもおもしろかったです」「プロの方の落語を生で聴けて、新鮮でした!」などの感想をいただきました。

舞台終了後、桂二葉さんに感想を伺いました。

アットホームでとってもいい大学です。就職も大事やけど、とにかくこの4年間で好きなことを一所懸命勉強する。振り返るとなんかいい時間やったなぁと思います。ほんで、先生でも食堂のおばちゃんでも誰でも、みんなほんとに優しい人ばっかりです。わからんことがあったり困った時は誰かに話しかけてみるのも◎。私、卒業した今でも、生協でパン焼いてたおばちゃんにメールするもんなぁ。では、楽しい大学生活を!

続いては、シンガーソングライター、河口恭吾さんのライブ!

河口 恭吾さんプロフィール
2000年、デビュー作「真冬の月」を発表。
2003年12月、ワーナーミュージック・ジャパンより話題曲「桜」をSingleリリース。日本有線大賞 有線音楽賞を受賞。
2004年、3枚のSingleと9月に2nd Album「日々燦々」をリリース、10月から初の全国ツアーを行う。大晦日には「桜」にて第46回日本レコード大賞金賞及び作曲賞を受賞。紅白歌合戦初登場。
2019年5月、New Single「GROW OLD GROW GOLD」をリリースし、Cafe Tourをスタート。
2020年、コロナ禍の中「明日は晴れるだろう」を書き上げ、8/5に配信リリース。
2021年11月、デビュー20周年アルバム「No Rain No Flower」をリリース。
2022年8月、「バラと東京」を配信リリース。

※演奏および撮影時のみマスクを外しています

河口さんは、本学の学生たちが立ち上げた「応援ソングプロジェクト」※に賛同してくださり、2022年3月に本学で行われた「キックオフミーティング」で、プロジェクトメンバーと初対面しました。対話の中で学生たちから、コロナ禍で経験した体験談や、このプロジェクトに参加した想いを聞きとり、応援ソングの作詞・作曲に取り組んでいただきました。そして今回が、出来上がった応援ソング「STORIES 2022~」の初お披露目となりました!

※「応援ソングプロジェクト」とは
長引くコロナ禍で思い通りにならない日々が続く中、「試行錯誤しながら過ごした自分たちだからこそ、伝えられることがあるはず」という声が学生たちから寄せられ、これからの未来を創っていくすべての人を歌で応援したいという思いから、このプロジェクトは立ち上がりました。

また、本企画にご賛同いただいた、シンガーソングライターの河口恭吾さんに、作詞・作曲・歌唱、プロモーションムービーまで、学生プロジェクトチームとともに制作していただきます。

「応援ソングプロジェクト」について詳しくはこちら
https://www.tachibana-u.ac.jp/cheeringsongproject/

ライブに先立ち、このプロジェクトに携わってきた「応援ソングプロジェクト」メンバー制作のオリジナルムービーが披露されました。また、プロジェクトメンバー5人から、プロジェクト立ち上げの経緯や届けたい思い、楽曲が出来上がった感想などを語っていただきました。

※当日参加メンバー(写真左から)
渡部 翔太さん 文学部歴史学科3回生 
手嶋 春佳さん 経済学部経済学科2回生 
森下 香苗さん 文学部歴史学科3回生 
成矢 優希さん 工学部情報工学科2回生 
岩間 健汰さん 文学部歴史遺産学科4回生 

待ちに待ったライブ!
まずは、河口さんから「応援ソングプロジェクト」に携わることとなった経緯や、コロナ禍での活動に対する悩みや葛藤、どのように乗り越えたかなどを話していただきました。

「だれもが困難に直面している状況の中、音楽活動を続けていく意味を探し、当初は困惑していました。でも、マスク生活など制約が多く、ストレスフルな日々を過ごす皆さんに自分の曲を聴いてもらい、気持ちが上がったり、ひとときでも現実を忘れられるような曲を届けられたら、それがミュージシャンとしての自分のやるべき仕事であると考えるようになりました」

ライブでは「桜」をはじめ、心に響く素敵な曲をたくさん披露していただきました!
初披露となった「STORIES 2022~」は、コロナ禍で様々な制限を受け疲弊しているすべての人、また、夢や目標に向かっている人、何かを変えたくてもがいている人に一歩踏み出す勇気を与える曲となっています。河口さんの紡ぐ歌詞には、多くの人が抱える悩みや苦しみを、きっと乗り越えていけるというメッセージが込められていました。

河口さんの奏でるギターの音色とその歌声には、曲に対する強い思いが込められていました。ライブを見ていた方たちも、ときには手拍子をしながら、一体になってライブを楽しんでいて、ライブ終了後は拍手喝采となりました。

ライブを観ていた高校生からは「声が通っていて聴き心地が良かったです。応援ソングを聴いて、元気がもらえました!」また、保護者からは、「ライブをこんなに間近で見られる機会はないので、すごくよかったです」「コロナ禍で、子どもたちもずっとマスク生活など制約があり、時には孤独を感じたりすることもあるけれど、河口さんの歌を聴いて、子どもたち一人ひとりが自分らしく、歩み続けてくれればと思いました」といった感想をいただきました。

ライブ終了後、河口さんに感想を伺いました。
聴いてくださった方々に歌が届き、元気になってもらえたなら嬉しいです。このプロジェクトを通して、世代が違う学生たちと接する中で新しい発見や学びがあり、とてもいい経験になりました。自分がこのプロジェクトに関わることで、学生たちに少しでもいい刺激が与えられていたら嬉しいです。

<ここがDISCOVERY!>

・本学卒業生で落語家の桂二葉さんは、学生時代の出会いや経験を糧に、逆境を乗り越え数々の賞を受賞するなど、落語家として道を切り拓いている!
・応援ソング「ストーリーズ2022~」には、「変化する時代のなかでも、今を生きるすべての人たちに前を向いて進んでいってほしい」というシンガーソングライター河口恭吾さんの熱い思いが込められている!
京都橘大学には予想外な出会いが多く、出会いを通じて成長できる! 夢を見つけることができる!

【編集後記】

落語家の桂二葉さん、シンガーソングライターの河口恭吾さんを迎えて行われた「予想外カフェ」Day1のライブパフォーマンスを通して、力強いエネルギーや、前に進む力が、来場した高校生や保護者の皆さんにもきっと届いていることと感じました。

今回、取材を行った私たち学生広報スタッフにとっても、長く携わってきた「応援ソングプロジェクト」の集大成である「STORIES 2022~」を、来場した皆さんにお披露目することができ、大きな節目となりました。
桂二葉さんの講演と落語、そして河口恭吾さんの応援ソング「STORIES 2022~」の初お披露目ともなったライブ、どれをとっても楽しく、素敵な時間となりました。
桂二葉さん、河口恭吾さん、本当にありがとうございました!

取材:学生広報スタッフ 渡部翔太

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