Interview

理学療法士とエンターテインメント
ふたつの夢を掛け合わせてつかみたい
誰もが自分の人生を楽しめる未来

インタビュー

2023.03.23

理学療法士になる夢と、エンターテインメント(以下、エンタメ)を学ぶ夢。栗原みなみさんが抱くふたつの夢をつないだのは「患者さんに元気になってもらいたい」という前向きな気持ちです。2022年には、「みらい塾」 第5期奨励生に応募し見事合格。新しい一歩を踏み出した栗原さんにお話を伺いました。

栗原 みなみさん
健康科学部理学療法学科2回生
一般財団法人渡辺記念育成財団みらい塾第5期奨励生

※インタビューおよび撮影時のみマスクを外しています
※「みらい塾」とは、一般財団法人渡辺記念育成財団(代表理事 渡邊万由美氏)がエンタメビジネスを創造するクリエイティブプロデューサー育成のための塾。


「みらい塾」 URL: http://watanabe-mf.or.jp/

Q/理学療法士になりたいと思ったのは、いつごろからですか

中学生の時ですね。医療をテーマにしたテレビドラマやドキュメンタリーが好きで、理学療法士という仕事に興味を持ち始めました。あと、小さな子どもと接することも好きだったので、子どもと関われる仕事に就きたいと思うようになって。病気やケガをしている子どもの役に立てる仕事として、小児の理学療法士になろうと目標を絞りました。その話を高校のクラブの顧問の先生にしたところ、京都橘大学を勧められました。オープンキャンパスで講義を受けた時、先生たちが理学療法士の仕事に誇りを持っていることに感銘を受けて入学を希望しました。

Q /理学療法学科には、主に高齢者の方々の健康づくりをサポートする「ヘルスプロモーションコース」、スポーツ時のケガや運動器疾患に関わる「スポーツ・運動器障害コース」、脳や脊髄、身体機能の障害をケアする「脳・神経障害コース」の3つのコースが設置されています。栗原さんはどのコースに進む予定ですか?

小児のリハビリテーションを学ぶのであれば、「脳・神経障害コース」だと思うのですが、「スポーツ・運動器障害コース」を選択しようと考えています。スポーツ中のケガや運動器の疾患に関する高度な知識は、理学療法士としての基礎になると思いますし、ウィメンズヘルスという女性の健康に特化した分野も学べることにも惹かれました。大学ではまず基礎をしっかり学び、そこから専門知識を深めたいと考えています。

Q/医療とエンタメ、両方に携わりたいと思ったきっかけは?

今も鮮明に覚えている、小児ホスピスを映したドキュメンタリー番組があるんです。ホスピスで暮らしている子どもの「動物園に行きたい」という願いを叶えようと周囲が協力し、ホスピスに動物を連れてきた映像を見て感動しました。そこから「自分も医療とエンタメを融合させた活動に関わりたい」という気持ちが心のどこかにずっとあったんです。1回生の12月に、なにげなく見ていたSNSで「みらい塾」の募集記事が流れてきた時、エンタメの勉強をする良い機会かもしれないと思い、思い切って応募しました。

Q/そして見事、「みらい塾」第5期奨励生に選ばれたんですね

始まった当初は週1回ペースで、東京に通いました。交通費は実費だったのですが短期の海外研修のために貯めていたお金を、コロナ禍で行けなくなったので、それを使えると思いました。「みらい塾」の講義は主に水曜日の19時〜21時だったので、帰りは夜行バスを利用しました。早朝に京都に戻り、1時間ほど休んで1限目の授業に出る生活をしていました。2回生はテストも多かったので、思っていたより大変でしたが、大変さより楽しさの方が勝っていましたね。東京行きがあったから、逆にテスト勉強も事前に準備することができ頑張れたと思います。

※同財団では奨励事業の一環で、奨励生一人につきエンタメに関わることを使途として、返済義務のない10万円の奨励金も支給しています

Q/「みらい塾」では、どんなことが行われていたのでしょう

「みらい塾」の目的は、エンタメ業界で活躍する未来のクリエイティブプロデューサーを育成することです。業界の第一線で活躍されている方々をゲスト講師としてお迎えし、講師から事前に与えられたテーマを奨励生がプレゼン、講評してもらいます。秋元康さんなど講師陣の方々が共通しておっしゃっていたのは、自分の“楽しい”という 感覚を信じる大切さ。自分の好きなことを追求し続けるのは、すごく素敵なことだと思えました。

理事長である渡邊万由美さんは、芸能事務所(株式会社TopCoat代表取締役)の社長さんでもあり、この財団で裏方の人材育成にも力を注ぎながら、表で活躍するアーティストやスタッフのケアなど、心身をとても大切にされています。

財団のEverWonderクリエイティブプロデューサーであるGReeeeNのHIDEさんからいただいた「諦めてもいいけど、後悔はしないように」という言葉は、今も心に残っています。これからいろいろな選択肢があると思いますが、自分の選択を信じて、楽しんで進む人生にしたいです。理学療法士とエンタメ、この二つの夢を掛け合わせて、どちらの夢も実現することは大変だと思いますが、いつも新しいものを探求して、その過程を楽しみながら進化されている、決して現状に満足しない、そんな方々のパワフルな生き方に少しでも近づきたいです。

Q/みらい塾5期生の企画で各種メディアでも話題になっている「メタばあちゃん」について教えてください

「挑戦は何歳からでも遅くない」をテーマに5期生メンバーを中心に立ち上がった企画で、元気でみんなに愛されるおばあちゃんたちをメタバースの世界で人気アイドルに育てるプロジェクトです。広島県出身85歳のひろこが2022年12月に0期生としてデビューすると、YouTubeチャンネル登録者数は瞬く間に4.2万人に。私は1期生を募集するためのHP制作を担当しました。現在はメンバーが運営し、2023年3月にはさらに3名の婆ちゃるアイドルグループが結成され話題となっています。実はこの0期生、「みらい塾」メンバーの実のおばあちゃんなのですが、おばあちゃん自身も新しいチャレンジを楽しんでおられ、SNSの登録者数を気にするようになったそうです。「平和×ビジネス・インパクト・アワード2022」シード部門受賞も決定し、5期生メンバー皆、とても嬉しく思っています。

メタばあちゃん
URL: https://meta-grandma.com/
Twitter:https://twitter.com/meta_grandma
Youtube:https://www.youtube.com/channel/UCM7PfW0FSpyUi7BJom5fN5g

Q/チャレンジ満載の2回生を駆け抜けた栗原さんから、これから入学してくる後輩たちに向けてメッセージをお願いします。

私は思い切って「みらい塾」に参加して、様々な方々と出会って、改めてエンタメは社会になくてはならないものだと確信しました。今も好きなドラマや番組のおかげで、つらい一週間を乗り切れることが多々あります。そんな、誰かの日々の楽しみになれるエンタメを届けられる側になりたい、という気持ちがより強くなりました。二足のわらじをどう履きこなしていくか、あと2年の大学生活でじっくり考えたいと思います。後輩の皆さんには、少しでも興味のあること、やりたいことがあるのならまず挑戦してほしいです。思い切って挑戦すればなんとかなる、失敗してもそれもまた糧にできるのが、学生の特権だと思います。

2023年3月、都内で行われた修了式で、修了証書と優秀な企画をした5期生に渡辺記念育成財団賞が授与されました

<ここがDISCOVERY!>

・栗原さんは、理学療法士とエンタメを融合させたいと考えている!
・栗原さんは、自分の選択を信じて人生を楽しむ人生へと進んでいる!
・「みらい塾」という新しいチャレンジで、自身の成長を果たした!
・やりたいことがあるならまず挑戦!

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