Special

複合現実(MR)を初体験。
最新技術「ホロレンズ」を通して見る私たちの未来。

特 集

2020.12.22

京都橘大学では、2021年4月の工学部(情報工学科、建築デザイン学科)・経済学部・経営学部開設に伴い、オープンキャンパス内でウェアラブルデバイス「HoloLens2(以下、ホロレンズ)」を使った複合現実の体験会を開催。高校生の方々に未来の世界を先取りした京都橘大学のオリジナルコンテンツを楽しんでいただきました。今回は、現代ビジネス学部経営学科の堤亮太さんと同学部都市環境デザイン学科の阿部祈莉さんにホロレンズを体験してもらい、新しい技術のこれからの活用方法や、自分たちの学びとテクノロジーの接点について語り合ってもらいました。

堤 亮太さん  現代ビジネス学部経営学科3回生
阿部 祈莉(いのり)さん 現代ビジネス学部都市環境デザイン学科1回生
※この記事は、2020年12月にインタビューしたものです。

※写真は撮影時のみマスクを外しています。

(写真左から)阿部さん、堤さん

<HoloLens2>とは?
マイクロソフトが発売する「HoloLens2」は、3Dグラフィックなどで作られた映像や画像(ホログラム)を、現実世界に重ね合わせて表示することで、目の前に実物があるかのように見たり、動かしたりできる技術「Mixed Reality」(MR/複合現実)を実現するヘッドマウントディスプレイです。

https://www.microsoft.com/ja-jp/hololens

ヘッドマウントディスプレイを通して見ることができる画面。
現実の世界の中にバーチャルなコンテンツを表示させることができます。
建設中の新棟を3Dホログラムで表示した画面

Q. ホロレンズという存在は知っていましたか?

:テクノロジーは好きなのでVRやARは知っていましたが、ホロレンズで体験できるMR(Mixed Reality)については今回初めて知りました。

阿部:私も全然知りませんでした。堤さんも初めて知ったということでしたが、さっき体験させていただいたときには初めてと思えないくらい上手に使われていましたよね。すごいなと思いました(笑)。

:以前VRを体験したときには、身につける機材が重くて使いづらい印象がありましたが、今日体験したものはすごく軽くて驚きました。この軽さならいろいろな使い方ができそうだなと思いました。映し出される映像もきれいで楽しかったですね。

阿部:現実の中に映像がパッと浮かび上がる感覚で、全部がとても新鮮でした。あと、テクノロジーにあまり詳しくない私でも直感的に動かせたので、どんな方でもスムーズに使えるのかなとも。堤さんはこれを使って、どんなことができると思いますか?

:今日の体験では新棟の3D映像を見ることができました。それを少し発展させて、例えば部屋のレイアウトを考えるときに家具や家電の3D映像を配置することができたら、かなりわかりやすいかもしれません。建築関係でも完成図が見えやすそうですよ。

阿部:たしかに、私が今学んでいる都市環境デザイン科には建築コース(2021年4月より工学部建築デザイン学科)もあり、建築模型を授業の中で使うのですが、ホロレンズなら模型をみんなで同時に思い思いの角度から見られるだろうし、授業の幅がもっと広がりそう。堤さんがおっしゃったように、簡単に動かせない家具や家電を映像で置いてみるというのも絶対に便利ですね!

:経営学科(2021年4月より経営学部経営学科)にはコンピュータの歴史を学ぶ授業がありますが、コンピュータの部品と名称を3Dで照らし合わせながら見ることができるともっとわかりやすいなと思いました。

阿部:私は観光について学んでいて、堤さんがテクノロジーに詳しいのでお聞きしたいのですが、観光の分野だとどういう形で活かせると思いますか?

:観光って季節感も大事だと思うので、映像を目の前に出すことによって季節に捉われずにその土地のきれいな風景を楽しむことができるかも。実際の風景と、例えば紅葉の風景を重ねてリアルに感じられるようにできますね。

阿部:そうですね。新型コロナウイルス感染症や情勢に関係なく簡単に現地に行けない人に観光の楽しみを提供できるのかもしれませんね。

Q.最新の技術が大学内にある、ということについてはどう感じますか?

:映画みたいな最新の技術が身近に体験できるのは、なかなかないと思います。学生のうちから最新の技術に触れて感性を磨けることは、すごく貴重だと思いますね。

阿部:授業で取り入れられるようになったら、どんな未来が始まるのかワクワクします。京都橘大学は、文学部や国際英語学部、発達教育学部、看護学部、健康科学部などたくさんの学部があるので、もっといろいろな使い方が生まれるのかなとも思います。堤さんは、今日体験したホロレンズ以外に、授業で取り入れたらおもしろいなって思うテクノロジーはありますか?

:AIによるディープラーニングは、いろいろな分野で発展してきているので、授業でももっと扱えればと思います。ディープラーニングとは、どういうものか知らずに使っている人はすごく多いようです。例えばスマートフォンのカメラアプリのアルバムだと画像を自動的にフォルダ分けして、山とか川とか人の顔さえもAIが判断してくれます。画像の識別だけではなく、ディープラーニングで音楽の作曲ができたり小説を書いたりといったこともできるかもしれなくて。こういった技術を学べる機会が、今後京都橘大学で増えるのはうれしいですね。

阿部:AI自体はとても身近なものですよね。私が学んでいる観光の分野でも、各言語に通訳してくれるようなデバイスはありますし、将来仕事でも必要になってくると本当に実感しています。ただ、堤さんがおっしゃったように、AIって実際どういうものなの?と聞かれたときに、「詳しくはよくわからない」という私みたいな人はきっと多いと思います。AIを知っていて当然という社会に、何も知らずにいきなりポンっと放り込まれると不安です。そういったテクノロジーについて、基礎をちゃんと大学で学ぶ機会があるのはいいと思います。

:テクノロジーがもっと発展していくであろう未来を見据えて、ベースの知識をきちんと学べる環境は本当に貴重だと僕も思います。

Q.堤さんは自宅を「スマートホーム」化していると伺いました。きっかけなどは?

:高校生のときに、完全に自分の趣味で自宅をスマートホーム化しました。専用の家電を買わなくても、スマートプラグやスマートフォンがあれば誰でも簡単にできる、というところに魅力を感じてやってみました。今はスマートフォン1つでエアコンやスピーカー、家の照明などをコントロールしています。

阿部:それは便利ですね。

:電気毛布も、消し忘れを防ぐために何時につけて何時に消す、とコントロールしていて。今は、だいたい起きる時間の30分前に電気毛布を消す設定にしています。あと、夜更かししないように、家の電気も12時になったら消えるようにしています。

阿部:すごいですね! 本当に使いこなしていますね。スマートホームという言葉は知っていましたが、ここまで使いこなしている人を初めて見ました。実際に使ってみてどうですか?

:すごく便利ですよ! 消し忘れとかもなくなったしね。

阿部:私は無駄にしている電気がすごく多そうです(笑)。そんなに費用がかからないのであれば、ちょっとやってみたいかも。

:スマートプラグもそこまで高価ではないし接続も簡単だけど、それよりもいかに便利で快適に過ごせるかを考えることが大事。自分のライフスタイルを考えるところからスマートホーム化が始まると思います。

阿部:自分の家もそうだし、スマートホーム化すれば助かる高齢者の方もきっといらっしゃるでしょうね。こういう便利なものが今はありますよと伝える仕事もこれから増えそうです。京都橘大学でテクノロジーに関する幅広い勉強ができれば、活かし方がもっと広げられそうだと、今お話しを聞いていて思いました!

Q.最新の技術に触れられることで未来の姿はどう変わりますか?

:テクノロジーは常に進歩しているので、日々勉強が必要だと感じています。意欲的に知識を吸収しないといけない世界なので、実際に体験できることは将来に向けてとても意義があることだと思います。

阿部:私は文化資源を使ったまちづくりや地域の人との関わり方に興味があり学んでいます。観光やまちづくりはいろいろな角度からアプローチできると思うので、先端技術を学んでいる人たちとの交流で自分の視野も広がり、個人としての武器になるかなと思いました。

:僕は元々テクノロジーに興味がありましたが、京都橘大学に入ったことで技術的な方向、例えばプログラミングの分野により興味が湧いてきました。将来のことも考える中でシステムエンジニアになりたいという夢も持てましたし。阿部さんは1回生だから、具体的な未来はこれから描いていくところでしょうか?

阿部:そうですね。京都橘大学はいろいろな分野の先生や学生が1つのキャンパスに集まる大学ですよね。前期は新型コロナウイルス感染症の影響でオンライン授業となり通学できていなかったので、後期に入ってようやく同期生や先輩、違う学科の人たちと話す機会があり、新しい発見があって、自分自身幅が広がっているなと感じています。4月にオープンする新棟もどんどん使っていろいろな人と交流を持ちながら、新しい感性を養いたいなと思っています。

: 情報工学の分野が増えることで得られるものはきっとあるし、僕たちから新入生に伝えられることもあると思います。新棟でもいろいろなスペースが用意されているから、学部を超えたつながりができることをすごく期待しています!

<ここがDISCOVERY!>

・京都橘大学では複合現実を実現する「ホロレンズ」のような最新技術を身近に体験できる!
・新学部や新棟の誕生により文理の垣根を超えたつながりに期待!

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