Interview

経済学部・経営学部・工学部の合同授業
「プロジェクトマネジメントⅠ」で
育成されるリーダーシップとは?

インタビュー

2023.10.18

2021年4月に新設した経済学部、経営学部、工学部では、1回生後期の必修科目として3学部合同授業「プロジェクトマネジメントⅠ」を行っています。リーダーシップの基礎を学びながら、身近な社会課題の解決に取り組むPBL(Project Based Leaning・課題解決型学習)が、学生にどんな変化をもたらすのか。今夏、全国の学生が集う「リーダーシップ・キャラバン」に参加した山口佑音さんと佐藤優真さんに、お話を伺いました。

山口 佑音さん(写真左)
経済学部経済学科2回生

佐藤 優真さん(写真右)
経営学部経営学科3回生

※2023年9月にインタビューしたものです。

Q/山口さんは経済学部、佐藤さんは経営学部。どんなキャンパスライフを過ごしてきましたか

山口/広島県から京都橘大学に入学し、1回生で見つけた将来の目標が診療情報管理士。今は認定試験に向けて、専門科目と基礎科目を3回生までに履修できるよう勉強に励んでいます。授業計画を見た時「文系なのにこんなに医療系の授業が!?」と驚きましたが、これも選択肢が多い京都橘大学の特徴かもしれませんね。2回生前期からは、先輩が後輩の学習を支援するラーニングアシスタント(以下、LA)もしていて、後輩から「先輩のサポートのおかげで助かりました!」って言われるとすごく嬉しいです。

佐藤/僕は岡山県出身で、経営者である大叔父の影響で経営学部を選びました。高校時代は、どちらかというと受け身な性格でしたが、大学ではLA、オープンキャンパススタッフ、実行委員会、ゼミのグループリーダーなど、いろんなことに挑戦してきました。経営学部の授業ではグループワークが多く、仲間とさまざまなことに意欲的に取り組める環境があります。2回生では、小学生向けのプログラミング教室を開き、3回生ではアプリ開発に携わるなど、多岐にわたるPBLに参加しました。

Q/学部合同授業の「プロジェクトマネジメントⅠ」について教えてください

佐藤/全14回の授業で、リーダーシップとプロジェクトマネジメントを学びます。最終日の発表まで、グループディスカッションの機会が一番多い授業だと思います。経営学部だけでなく経済学部や工学部の仲間の多様な視点を知ることができ、毎回の授業を重ねるうちに、グループディスカッションが楽しくなっていました。

山口/この授業を受ける前の自分は、周りの目を気にした発言や行動が多く消極的だったと思います。でも授業で「どんな発言をしても受け入れてくれる」と気づいてから、自信を持てるようになり成長を実感しています。この秋から「プロジェクトマネジメントⅠ」のLAとして参加するので、1回生に自分の経験談を話せたらいいなと思っています。

Q/リーダーシップ教育を推進している大学から選抜された学生が参加する「リーダーシップ・キャラバン」。他大学の学生と交流しながら3日間のプロジェクト活動を行ってみていかがでしたか

山口/学生参加者5人、社会人サポーター1人、学生サポーター1人の合計7人編成の9チーム。「解決したときに思わず嬉し涙が出てしまう課題を設定し、社会を前進させるプランを提案してください」というプロジェクト課題に沿って、3日間みっちりオンラインでディスカッションしました。同じ大学だとどうしても同じ考えを持つ人が固まりやすいので、他大学の人と意見交流できる「リーダーシップ・キャラバン」は新鮮でした。

佐藤/先生から「リーダーシップ・キャラバン」の話をいただいて、二つ返事で参加表明しました。リーダーシップ教育を受けた学生が集まったなかで、これまで培った力を試せる、成長の機会だと思いました。「プロジェクトマネジメントⅠ」では、話を「きく」ことには、聞く(物音を感じ取る)、聴く(感情を読み取る)、訊く(質問をする)、利く(気を利かす)、効く(効果に表す)の5つがあるなど、話を「きく」重要性を学びました。今回の「リーダーシップ・キャラバン」では、積極的にファシリテーターを担ったことで、コミュニケーションに欠かせない「聴く」力が高まったと感じています。

Q/チームの全員がリーダーシップを発揮すると、お互いぶつかってしまいませんか

佐藤/かつては一人のリーダーが全体を指導するスタイルが一般的でしたが、最近では皆がリーダーシップを発揮することを重視する傾向が強まっています。リーダーシップにも個々の特性があり、全員の力が合わさって初めてチーム全体の力が発揮されます。個人が不得意なことをみんなで補い合っていく、という形がこれからのリーダーシップのあるべき姿なのだと僕は考えています。

山口/社会人サポーターの総評で印象に残ったのが「嬉しいっていう気持ちは、5人いれば5種類の嬉しさがある。その上で質問をして意見を出せると、より良いゴールへチームを導ける」というコメントでした。実際、今回のプロジェクトでは、相手の意見を一方的に否定することや本意でないのに同意することは、円滑なコミュニケーションだとは言えないことを実感しました。

Q/未来の後輩、高校生たちに伝えたいことはありますか?

山口/今しかできない経験を大切に、何でも挑戦してみてほしいです。どんな経験も自分の財産となりますし、今後の人生の中で必ず役に立つと思います。高校生の間にも部活、委員会活動、体育祭など、自分の内面と向き合い、成長することができる場面は多くあります。リーダーシップは一部の人がもっているものではなく、誰でも発揮することができることを知ってもらいたいです。

佐藤/大学に入ることをゴールにせずに、大学生活でどんなことをしたいか、今一度じっくり考えてほしいなと僕は思います。やってみたいことがグループワークでも良いと思う。京都橘大学に入るなら、ぜひPBLに挑戦したり、LAをしてみたり、他大学の学生ともつながってみてほしいですね。身近な成長のチャンスを逃さず、小さな努力を積み重ねて、自分の「人生における一本の軸」を形成できるような毎日を送ってほしい。大学生活、きっと楽しいですよ。

<ここがDISCOVERY!>

・京都橘大学はリーダーシップ教育に力を注いでいる!
・経済学部・経営学部・工学部、3学部合同の授業がある!
・「プロジェクトマネジメントⅠ」ではリーダーシップとプロジェクトマネジメントが学べる!
・「リーダーシップ・キャラバン」では他大学の学生や社会人とも交流できる!

・リーダーシップを身につけることは、自分にもチームにも強みになる!

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