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『魔女の宅急便』作者・角野栄子さんの学術講演会を開催

 本学では12月2日(水)、『魔女の宅急便』などの作者で本学客員教授も務められている角野栄子さんを迎え、学術講演会を開催しました。角野さんは、「それぞれの魔法、それぞれの旅立ち」をテーマに、こどもの頃からの思い出や読書体験、物語作家になった経緯などをたどりながら、物語の魅力や自らが紡ぎ出す物語に込めた“魔法”の意味について語られました。
 この学術講演会は、文学部日本語日本文学科と、同学科の学生が組織する日本語日本文学会が主催し、第一線で活躍する作家などを招いて毎年実施しているもので、本学学生だけでなく一般の方々の聴講も受け付けています。当日は約190名が聴講。講演終了後には、今年10月に24年目にして完結した『魔女の宅急便その6 それぞれの旅立ち』の販売とサイン会も同時開催されました。

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 角野さんは講演のまとめとして「物語は読み始めたときに読んだ人の物語になる。物語を読んだときに想像しない人はいない。読む人それぞれの物語になるのが、物語のすばらしさ」と述べ、自らも聞いたり、読んだりしたことを自分の物語にしていったと話されました。また、「『魔法』とは何か」ということを『魔女の宅急便』最終巻に込めたと語られるとともに、移民として渡ったブラジルでの体験や『魔女の宅急便』の主人公・キキの使える魔法が飛ぶことだけという設定も織り交ぜ、人と人とをつなぐ「想像力、クリエーション、コミュニケーション」が、角野さんが考える魔法だと結ばれました。

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