成長ストーリー

学びと成長モデル

入学してから卒業まで、様々な学びや経験をとおして、どのように成長することができるのか。そしてどんな知識や技能が身につくのか。この図は、4年間の学びと成長を表現したものです。

京都橘大学で自分が成長していく姿を思い描いてみてください。

学生インタビュー

学生主体の学びの環境で専門性を高める

高校時代、バドミントン部に所属していて、当時の指導者から体を効率よく使えばパフォーマンスが上がると教わりました。人の体っておもしろい!と感じ、体の動きを見ることに興味をもつようになり、理学療法士という仕事を知りました。

京都橘大学の理学療法学科は3つのコース(ヘルスプロモーションコース/スポーツ・運動器障害コース/脳・神経障害コース)があり専門性の高い授業が受けられること、学生主体の学びの環境があることが魅力で進学を決めました。

学びの目標が決まり、基礎固めに集中

1回生の前期は、理学療法学の専門基礎分野科目を履修しました。人体の構造、体の使い方など、知りたかった知識を夢中で勉強しました。振り返ると勉強漬けの日々でしたが、すべてがこれからの実践の土台になるという期待感があり、学ぶ楽しさも大きかったです。

初めての臨床実習で、総合病院の回復期リハビリテーション病棟へ実習に行き、理学療法士の仕事を初めて間近で見ました。それまでは漠然としていたイメージだったのですが、自分の中で「理学療法士として、得意な分野を持ちたい」と具体的な目標が生まれました。

元々、整形外科疾患やスポーツ疾患に関心を持っていましたが、呼吸器や循環器系などの内部障害の分野も学んでいこうと決めました。そして、実習で出会った理学療法士の方や先輩の実習生から「基礎固めが大切」と聞き、自分にとってはまさに今がその時期だと思い、大学の授業に集中し、予習や復習も頑張ろうとやる気が高まりました。

臨床現場を再現した設備で実践的なスキルと問題解決力を養う

2回生の「人体の構造と機能実習」では、臨床現場を再現した学内の最新設備を活用して、実践的なスキルを学びました。グループワークで学生が学習計画を立て、先生に助言をもらいながら、試行錯誤して課題に取り組みます。機器の使い方や理解も深まりますし、問題解決力も養われました。

その授業の中で、バランス機能に関与する重心動揺測定をテーマにしました。先行研究の文献を調べ、仮説を立てて実験。重心動揺が増減する条件をまとめました。実験や実習では、講義や教科書で学ぶ理論通りに行くこともあれば、異なることもあります。なぜそうなるのかをまずは自分たちでとことん考えてみる。それでもわからない時には、先生に質問します。先生は「こういう視点もある」「こんな症例もある」と考え方のヒントを教えてくださいます。

想定外の実験結果や症例も知識や経験として吸収し、自分の中に蓄積していきたいと思っています。

よりよい暮らしに着目した理学療法を経験

3回生になり「スポーツ・運動器障害コース」を選択しました。スポーツから理学療法へと興味がつながったので、その領域をさらに深堀りして学びたいと思ったからです。3回生では、通所リハビリテーション施設へ臨床実習に行きました。生活の場面によりマッチした、よりよい暮らしの実現にポイントを置いた理学療法の内容を経験しました。

患者さんがどのくらい動けるか、身体機能に合わせてご自宅の環境整備まで提案します。手すりやスロープの設置、車いすを使う際に安全な廊下の幅など、生活全体を見てのアドバイスはとても勉強になりました。

病院や施設によって患者さんの状態が異なり、着目すべきポイント、理学療法士に求められることも変わってきます。この実習で、身近な生活の中にも改善につながることがあると、さらに視野が広がりました。

心と体の両面をサポートできる理学療法士をめざして

4回生は、大学病院の心臓リハビリテーション部門に臨床実習に行き、医師、看護師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が連携する医療チームでの包括的なアプローチを学びました。ここでは、術後の体力回復からリハビリテーション、退院後の再発防止のための生活習慣改善まで、医師を中心に、チームで同じ目標に向かって、それぞれの専門的な力を発揮していきます。私も理学療法士としての役割を担当し、大学で様々なグループワークに取り組んだ経験が役立ちました。

今は、国家試験受験や卒業に向けての勉強と卒業研究に取り組んでいます。「ストレッチと自律神経と脳の関連性」をテーマに、スポーツ・運動器障害コースの先生、脳・神経障害コースの先生と学生3人との共同で、心と体の関係を研究しています。卒業後は総合病院に就職し、重症の患者さんによりそい、心も体もサポートできる理学療法士をめざしています。そのためにも、自分の知識とスキルを常にアップデートして学び続けていきたいです。

ターニングポイント

「目線ひとつで治療効果が変わる」という言葉の意味は?

アルバイト先の整形外科クリニックの理学療法士の方に「目線ひとつで患者さんの治療効果が変わるよ」と言われたことがあり、理学療法士として患者さんに対する責任感に身の引き締まる思いがしました。

治療している部分だけでなく、患者さんの表情を見て、アイコンタクトを取って、あらゆる変化に目を配るということ。患者さんへの誠意、知識や技術への自信が自分の目線に現れるということ。どちらも治療効果に関わる大切なことだと気づきました。

細部まで気を配れるようにしよう。話を聞いたり、質問に答えたり、患者さんと向き合う時には、安心感を与えるような言葉と態度を心がけよう。理学療法士として、自信を持ち、責任を果たせるように、知識や経験をさらに積んでいく努力をしなければいけないと考えるきっかけになりました。