2025.11.18
中国・大連市で海外研修を実施-EC市場と文化の最前線を学ぶ-
2025年9月11日(木)から16日(火)にかけて、平尾毅教授と楊秋麗准教授の引率で、経営学部3回生17名が中国・大連市で現地調査を行いました。本学の提携校・大連東軟信息学院が主催する「越境EC市場研究プロジェクト」に参加し、中国EC※市場の現状や発展、社会への影響を学習。さらに、中国人大学生との共同調査や成果発表を通じて、国際的なネットワーク構築を目指しました。
研修はキャンパス見学とオリエンテーションから始まり、中国文化に関する講義、大学附属病院やNeusoft大連支社の訪問、大連生態科技創新城や市場調査など多彩なプログラムに取り組みました。最終日には成果発表会と交流会を行い、中国やスリランカ、インドの学生との意見交換を通じて、異文化理解を深めました。
学生たちは、日本と中国の共通点や相違点を体感し、特に電子決済の普及には驚きを示しました。スマートフォンひとつで生活できる大連のIT化は非常に印象的で、屋台や小さな商店など、日本ではまだキャッシュレス化が浸透していない場面にも広く普及していました。今回の経験は、参加した学生たちにとって、グローバル人材として成長するための大きな一歩となりました。



参加した学生のコメント
西川 三菜子さん(経営学科3回生)
日本では体験できない新しい文化や価値観に触れることができ、自分の視野が大きく広がったと感じています。特に「何事も挑戦してみることが大切だ」という学びを得られたことは、この研修における最大の収穫となりました。
桑原 拓将さん(経営学科3回生)
この研修は単なる市場調査にとどまらず、文化理解の重要性を実感する機会となりました。国が違えば習慣や価値観も異なりますが、相手の文化を知り自国の常識を相対化することで、新たな視点を得ることができました。大連での経験は、今後国際的なビジネスや交流を行う際に必ず役立つと感じています。



引率した教員のコメント
平尾 毅 教授
今回の海外研修で痛感したのは現場を見ることの大切さです。国内における事前の報道やSNSの印象は、キャンパスでの丁寧な支援や企業・街の空気、中国人学生との対話の前に易々と更新されました。情報は便利ですが、フィルターバブル(自分好みの情報だけに囲まれる状態)は視野を狭め、さまざまな可能性を閉ざしてしまいます。自分の足で歩き、目で確かめ、言葉を交わす―その積み重ねが学生の学びと成長を確かなものにする。そうした実り多い研修となりました。
楊 秋麗 准教授
これまで楊ゼミの学生のみが参加した大連現地研修は、今年度から経営学部の学生全員が参加できる研修プログラムになりました。それによって、より多くの学生が海外に触れるチャンスを得て、より多様な研究テーマが取り上げられるようになりました。デジタル化により、グローバルなコミュニケーションでも便利なツールを介して日常になっていますが、グローバル人材へ成長するには海外の人情、空気、温度、風味を感じる実体験がとても重要です。今回は短い研修でしたが、参加した学生の成長ぶりは目を見張るものでした。

※EC
Electronic Commerceの略。日本語では「電子商取引」という意味で「eコマース」とも呼ばれます。インターネットを介した商品やサービスの売買、契約、決済などの商取引全般を指し、身近な例としては、オンライン通販サイトやネットオークションなどが挙げられます。