2025.11.06
学生・大学院生・客員研究員が「第23回日本神経理学療法学会学術大会」で研究成果を発表!
2025年10月31日(金)〜11月1日(土)に石川県立音楽堂およびANAクラウンプラザホテル金沢で開催された「第23回日本神経理学療法学会学術大会」にて、兒玉隆之教授・中野英樹准教授の各研究室に所属する学生・院生・客員研究員が研究成果を発表しました。
「日本神経理学療法学会学術大会」は、神経リハビリテーションに携わる理学療法士や研究者が、最新の臨床的知見や技術を発表・共有する国内最高レベルの専門学会です。

【兒玉隆之教授研究室】
兒玉隆之教授の研究室からは、学部4回生、大学院生(健康科学研究科 健康科学専攻 博士後期課程)、客員研究員(兒玉研究室研究員)が参加し、計12演題の発表を行いました。
-1024x744.jpg)
学部4回生の井上勇輝さん、北山楓河さん、吉村瑞稀さん、乾湧稀さん、門脇冴奈さんが2演題を堂々と発表し、確かな成長とチャレンジ精神を示しました。


-1.jpg)
また、大学院生(健康科学研究科 健康科学専攻 博士後期課程)の伊藤大輝さん、鵜飼良誠さん、奥山紘平さん、北井拳さん、前田康太さん、山内良祐さん、さらに、本学客員研究員である西ヶ谷嘉一さん、溝本恭久さんが最先端の研究成果を発表しました。加えて、本学理学療法学科の西本和平助教も発表し、教員・学生・研究員が一丸となって、本学ならではの多世代・多職種が協働する体制で学術的な発信を行いました。
演題は以下の通りです。
- パーキンソン病における歩行開始時のステップ正確性に関連する脳機能ネットワークの特性:予備的脳波研究
奥山紘平, 前田康太, 鵜飼良誠, 兒玉隆之 - 脳卒中後上肢感覚運動障害に対するiNems介入の効果:脳波変化と臨床症状の関連性
溝本恭久, 片山脩, 髙橋絢美, 橋本笙太郎, 西ヶ谷嘉一, 北井拳, 山口秀明, 兒玉隆之 - 脳卒中後の足関節運動制御:運動準備と実行における脳波結合と因果性の解析
伊藤大輝, 山口秀明, 山内良祐, 北井拳, 西本和平, 兒玉隆之 - 頚髄損傷後手指感覚機能不全者に対する触知覚弁別刺激アプローチの効果検証:多層ベースライン法を用いて
北井拳, 西ヶ谷嘉一, 溝本恭久, 山田洸大, 湯浅広介, 谷口和樹, 畠中耕太郎, 伊藤大輝, 兒玉隆之 - 若年者における抑制課題時の脳波事象関連電位の特徴
北山楓河, 乾湧稀, 吉村瑞稀, 門脇冴奈, 井上勇輝, 山口秀明, 西本和平, 兒玉隆之 - 前十字靭帯損傷例における患側・健側ステップ動作準備期の脳活動特性-準備電位と脳機能画像解析による検討ー
前田康太, 奥山紘平, 鵜飼良誠, 横山茂樹, 兒玉隆之 - 手指の自己制御運動が運動感覚脳活動に及ぼす影響:能動制御条件と受動制御条件の比較
門脇冴奈, 井上勇輝, 北山楓河, 吉村瑞稀, 乾湧稀, 西本和平, 吉川雅博, 兒玉隆之 - 運動前野を含む多発性脳梗塞症例に対するERD同期型iNemsトレーニングの効果 -上肢機能及びADLに着目して-
西ヶ谷嘉一, 北井拳, 平林佑未, 溝本恭久, 片山脩, 山口秀明, 兒玉隆之 - 頚髄損傷後上肢機能回復におけるiNems介入効果:Tau-U解析に基づく多面的臨床指標の推移
橋本笙太郎, 溝本恭久, 片山脩, 髙橋絢美, 西ケ谷嘉一, 北井拳, 山口秀明, 兒玉隆之 - 脳性麻痺児のリハビリテーションにおける声かけの文調が脳内ネットワークに与える影響の検証
山内良祐, 伊藤大輝, 大角しずか, 由上隆士, 兒玉隆之 - 認知機能低下を予測するための抑制機能ネットワークの検証-若年者での事象関連電位の機能連関性-
西本和平, 鵜飼良誠, 片山脩, 兒玉隆之 - 高齢者の抑制機能低下における神経基盤の変化:エラー関連陰性電位(ERN)と脳内ネットワークの有向性解析
鵜飼 良誠, 奥山 紘平, 前田 康太, 西本 和平, 兒玉 隆之
なお、兒玉隆之教授は本大会において、医工連携分野「脳損傷装具・ロボット」に関連するセッションの座長も務め、高度な専門性をもって学術討論の進行に貢献しました。
【中野英樹准教授研究室】
中野英樹准教授の研究室からは、大学院生(健康科学研究科 健康科学専攻 博士前期・後期課程)と客員研究員(中野研究室研究員)が参加し、計5演題の発表を行いました。

発表者および演題は以下の通りです。
- 清水 直生さん(健康科学研究科 健康科学専攻 博士前期課程)
「脳卒中患者における両手協調運動の特性:健常高齢者との比較」 - 山本 涼介さん(健康科学研究科 健康科学専攻 博士後期課程)
「脳卒中患者における白質線維束損傷度と麻側下肢機能との関連性」 - 伊藤 兼さん(健康科学部 理学療法学科 客員研究員)
「外傷性脳損傷患者の転帰先決定における家族支援の重要性」 - 岩佐 厚志さん(健康科学部 理学療法学科 客員研究員)
「下肢痙縮筋に対し理学療法と反復性末梢磁気刺激を併用後,動作時の筋緊張軽減が得られた被殻出血の1例」 - 丸 貴行さん(健康科学部 理学療法学科 客員研究員)
「立位姿勢制御能力低下を呈した小脳出血患者に対する胸部への受動的対人ライトタッチの影響:症例報告」
なお、当学会の評議員である中野英樹准教授は、演題発表の座長を務めました。

左下段から丸さん、山本さん
今回の発表は、多岐にわたる研究テーマを網羅しており、理学療法学分野における新たな知見を発信しました。本学会は国内最高レベルの専門学会であり、その場で多世代・多方面から多くの研究成果を発信できたことは、京都橘大学の教育・研究力の高さを示すものです。
さらに今回は、学部3回生も学会参加の機会を得て、発表を行った先輩たちの姿を目の当たりにし、大いに刺激を受けて学習や研究へのモチベーションを高めています。今後、ますます次世代育成・研究環境の充実につながることでしょう。
.png)
今後も京都橘大学健康科学部理学療法学科では、学生・大学院生・研究員・教員が一丸となり、さらなる学術的発信・研究活動の充実を目指していきます。