急病やけが人が発生した場所から医療機関に搬送するまでの間に、傷病者を観察し必要な処置を施す病院前救護を担う専門職。救急救命処置として気管挿管や点滴、薬剤の投与、分娩介助、バイタルサイン測定、心肺蘇生など、緊急時に必要な処置を行い、心肺停止を含む重症傷病者の救命率の向上と社会復帰を支えます。
ハイレベルな救急救命士を育成するために保健衛生の現状や課題を理解するとともに、人体や病気に関する医学知識を総合的に身につけます。人体の構造を理解する「基礎解剖学」、人体の生命システムや血液・神経・循環器などの生理的機能を学ぶ「生理学」、薬物の体内での動きや薬の働きなどを講義する「薬理学」、病気の原因や経過などを学ぶ「病理学」などの科目があります。
基礎医学の知識を身につけると同時に、救急医学や救急疾患などの救急救命士に必要な知識を修得します。また、最新機器を使った学内での実習に加え、救急救命センターや大学病院、消防署など最先端の救急医療施設における臨地実習により、あらゆる救急医療の現場で必要とされる高度な救命技術と的確な判断力、シミュレーション力、問題解決力などを養成します。
「救命実習用シミュレータ」など最新の設備が整った環境でシミュレーショントレーニングを繰り返し行うことで、救急救命士としてのスキルを向上させていきます。
救急救命士が救急救命活動を行えるよう、AED(自動体外式除細動器)や防振架台を装備した「高規格救急車」を学内に配置。現場に即したトレーニングができます。
救急現場のさまざまな局面において救急医療従事者が要求される主要スキルを身につけます。現場で必要となる判断と処置の効果的なトレーニングを行うことができます。
消防署の協力により消防署内を見学。施設・設備と機能、活動内容、救急事務などについて説明を受け、救急車や救急用資材などを実地見学します。
日々、臨機応変な対応が求められる救急救命士の現場。いかなる状況でも冷静に的確な対処ができるよう、救命救急センターや総合病院、消防署などで臨地実習を行います。将来の国際的な救急活動への参加も視野に、希望者には最新の救急医療体制をもつアメリカでの特別実習を実施しています。