成長ストーリー
学びと成長モデル
入学してから卒業まで、様々な学びや経験をとおして、どのように成長することができるのか。そしてどんな知識や技能が身につくのか。この図は、4年間の学びと成長を表現したものです。
京都橘大学で自分が成長していく姿を思い描いてみてください。
学生インタビュー
女性の視点で歴史を見てみたくて
歴史に出てくるのは男の人ばかりというイメージがあり、女性の視点で見る歴史ってどんな感じなんだろう?と思っていました。
京都橘大学への入学を決めたのは、特別専攻として「女性史」を深く学べると知ったからです。政治や文化の中心地として栄え、今も伝統が息づく京都で歴史を学べることも魅力でした。
学びを深めるにつれ、神社・寺院、仏像、古文書など歴史にまつわる好奇心もどんどん膨らんでいきました。
歴史学に初めてふれた時の喜び
「歴史を学ぶ」と言っても、時代や領域、分野はさまざまです。1回生では、日本史と世界史について、日本史は古代から近現代まで、世界史は東アジア、西アジア、ヨーロッパなど広範囲な歴史を学びます。また、歴史の研究の基礎と、能動的に学んでいく姿勢を身につけました。
自分の力で歴史を紐解くためには、インターネットだけでなく図書館で本や文献を探して多角的に情報を収集する。わからない言葉は曖昧にせず辞書で調べる。土地にかかわることは絵地図を活用する、などさまざまな史料から必要な情報を選び取り、分析していくことが必要です。
たくさんの史料にふれ、知識を深めていくなかで、歴史学を学ぶことへの一歩を踏み出した喜びがありました。
古文書を読んで自分の成長を実感できた!
日本の伝統や文化を授業で学ぶうちに日本史を掘り下げて勉強したいと思い、2回生のコース選択では日本史コースを選択。このコースでは、授業やゼミでは、たくさんの古文書や日記を読みます。
古文書独特の言い回しを理解し、事実を読み解き、関連する他の文献なども調べて、何を伝える史料であるかを自分で考えます。訳だと翻訳者の解釈になってしまうので、自分で原文を読むことが、正しく歴史を紐解くためには必要なんです。自分で読み解けた時には、古文書を書いた人の意図が時を超えて直接伝わってくる気がしました。
4回生になった今、2回生の頃に作った漢文の読み下しを見返すと「ここの読み方は間違っている」と気づくところもあって、史料読解力が上がっていると自分の成長を実感しました。
歴史の中で女性はどのように生きたんだろう?
歴史の中で女性はどのように生きたのかを知りたくて「女性史特別専攻」で学びました。
2・3回生で「日本女性史特講Ⅰ・Ⅱ」を履修しました。北条政子が源頼朝に意見している場面の史料が残っていたり、女性も戦の舞台に登場していたり、女性の財産相続の変遷など、初めて知ることも多く、とても興味深かったです。
3・4回生では「世界女性史特講Ⅰ・Ⅱ」を履修しました。どの国でも時代により女性の地位が変わることや、世界と日本では発展の仕方が違うこと、女性自身の考え方が共通する部分、異なる部分が発見でき、興味深いです。また、同じ女性として発見もあり、社会における女性の在り方を考えるきっかけにもなりました。
女性に焦点を当てた歴史を系統立てて学べるのはとても貴重な機会だと思います。女性史を学ぶ中で、男性視点で書かれている史料は多いのに、女性視点の史料は少なく、明らかになっていないこともまだたくさんあることも知りました。
学べば学ぶほど、さらに知りたいことが出てきます
研究書や古文書を読んでもわからないこともあります。何か手がかりになりそうな場所を訪れて、自分の目で見て、その場の空気を感じてわかる発見もあります。そんな場所がたくさんある京都は、歴史を学ぶ環境として最高です。
授業でのフィールドワークで、京都や滋賀のお寺や神社を度々訪れるうちに、鎌倉~室町時代の寺社勢力と幕府の関係に関心をもつようになりました。今は「山門使節制度」について研究しています。比叡山延暦寺と幕府の間を取り持った制度について、卒論執筆に向けて史料を集めているところです。
歴史には、過去の人がどんな生活を送っていたのか、政治の問題にどのように対応していたかなど、今にも通じる学びがあり、私たちが抱える社会問題にも応用できると思います。歴史の解釈は人それぞれで正解はありません。それもまた歴史を学ぶ楽しさです。学べば学ぶほど、さらに知りたいことが出てくる、そんな毎日を送っています。
ターニングポイント
ボランティアで、社会への関心が深まりました
大学生になったら、歴史の勉強以外にもいろんなことをやってみたいと思っていました。1~2回生はコロナ禍でしたが、3回生になり状況も落ち着いてきた頃から、子どもに関わるボランティアを始めました。
【子どもの居場所づくり】を行うNPO法人『特定非営利活動法人 山科醍醐こどものひろば』(※)が運営する毎月1回土曜日の「わくわくスクール」で、地域の小学校の子どもたちといっしょに遊んだり、学習のサポートをしたりしています。学校になじめない子、週末も共働きの家庭の子、たくさんの友達をつくりたい子、学年もバラバラでいろんな子がやってきます。子どもたち、NPO法人スタッフの方、大学生・高校生のボランティアなど新しい出会いにも恵まれました。NPO法人スタッフの方から、子どもの貧困など、子どもを取り巻く環境の複雑な問題も知るきっかけとなりました。
女性史での学びと同じように、子どもたちの生き方の歴史を学ぶことで、現代の子どもたちの社会問題の解決につながるヒントがあるのではないかと感じたこともあります。歴史の中で明らかになっていないさまざまな人の生き方を紐解いていきたい。その先に人が幸せに豊かにいきていく鍵をみつけていきたい。そんな思いを強く持っています。
※山科醍醐地域で、小中学生を対象とした居場所・学習支援を行なっているNPO法人。発達課題や不登校、経済的困難等様々な思いを抱えている子どもたちに対して、大学生や高校生のボランティアスタッフなどがマンツーマンで関わっている。