成長ストーリー
学びと成長モデル | 日本語日本文学コース・国際日本文化コース
入学してから卒業まで、様々な学びや経験をとおして、どのように成長することができるのか。そしてどんな知識や技能が身につくのか。この図は、4年間の学びと成長を表現したものです。
京都橘大学で自分が成長していく姿を思い描いてみてください。
学生インタビュー | 日本語日本文学コース
古典文学からサブカルチャーまで、幅広い領域から選べる
中学・高校生の頃から国語が好きで、大学では日本文学を学びたいと思っていました。京都橘大学を志望したのは、古典文学から小説、アニメなどのサブカルチャーまで幅広く学べる領域があり、学びを進めていきながら専門分野を選べるからです。
また、中学校・高校の教員免許状や図書館司書の資格など、取得できる資格が多くあったのも魅力でした。そして、京都で文学を学びたいと強く思っていたことも決め手でした。
大学での学びの姿勢や研究に必要な基礎を身につけて
入学してからコロナ禍となり、実家に戻りオンライン授業を受けていました。オンライン授業ではありましたが、講義を受けて、課題に取り組む中で大学生としての学びの姿勢や研究に必要な基礎が身についたと思います。
後期からは対面授業が始まり、レポートの作成や発表する機会も多くなりました。授業では、幅広い時代の作家や作品を学ぶので、自分からは手に取ることのなかった作家の作品を読むことも多くなりました。読んでみるととてもおもしろいものが多く、どんどん興味の幅が広がりました。
新しい知識と出合い、学問への視野が広がる
1~2回生では古典、近現代文学、日本語学など幅広く学びます。その中でも、時代背景や作家の人柄への理解を深めながら、作品を読み解く近現代文学の世界に心ひかれ、この領域を探究したいと思うようになりました。新しい知識との出合いや、専門的に学ぶことによって、視野が広がっていくのを感じました。
また、私は教員免許状の取得のために、教科や教職に関する科目を履修しています。特に教育心理学の学びは、文学とは違うおもしろさがありながら、その内容は日本文学での研究にも役立っていると感じています。
多面的な学びで磨かれる文学観と考察力
作品研究を深めるためにフィールドワークで平安神宮や山科疏水、桃山御陵などへ行きました。高瀬川はよく歩いている場所なのに、先生の解説を聞きながら歩くと、違う景色に見えはじめました。『高瀬舟』の物語のイメージが広がり、登場人物の特徴や内面をより詳細にとらえることができました。
また、「日本女性史特講」という歴史の授業は、歴史と文学がつながる内容だったのでとても興味深かったです。小野小町伝説の話を掘り下げて学んだり、山科に関することも学べたので、改めて大学のある山科は歴史的にもおもしろい場所なのだと実感しました。
日本文学を多面的に学ぶことで、自分の文学観が磨かれ、文章や言葉の余白の部分に作者の思想を感じ取って考察する読解力が養われていった気がします。
太宰治からエヴァンゲリオンへ
3回生のゼミ選択では、近現代文学やアニメーションを学ぶゼミに入りました。前期では、好きな文学作品を選んで研究発表をしたのですが、私は太宰治の『斜陽』を選びました。ずっと気になっていた作品で読んでみるととてもおもしろく、作風も私の好みに合っていました。沢山の参考文献を集め、分析をするのは苦労しましたが、よい経験になりました。後期になり、アニメーションを読解する課題では、私は「シン・エヴァンゲリオン」に取り組みました。当時は、後にこれが卒業研究になるとは思っていなかったのですが、高評価をいただいたことと、先生からの勧めもあり、私の卒業論文のテーマになりました。
現在、主人公の碇シンジと父親との関わりを心理学的な観点から多面的に読み解いています。アニメーションは一般的に空想の産物として捉えられますが、そこに「人間」を読むとリアリティがあり、とても興味深く研究を進めています
ターニングポイント
居合道部での経験が人として成長することができた
居合道部に所属し、2回生の12月から1年間、部長を務めました。部長になることが決まってからは、部員を率いるためにも、もっと実力をつけたいと懸命に練習に励みました。大学では、後輩への技術指導も上回生の役目です。部員の実力を高めたいという目標もあり、緊張感のある厳しい指導になったこともあります。部員の状況や練習メニューを考えることなど、どんなことも自分1人で何とかしようとしていました。でも、ある時に自分を過信していたことに気づいたことで、同期生の部員に相談したり、アドバイスを参考にしたりできるようになりました。後輩たちに積極的に話しかけるように心がけ、後輩からは「いつも声をかけてもらって支えになった」、先輩からも「部長としてすごく頑張っている」と言っていただけて嬉しかったです。
協調性や周りの人の気持ちを尊重する大切さを学び、自分自身が人として成長できたと思います。
学びと成長モデル | 書道コース
入学してから卒業まで、様々な学びや経験をとおして、どのように成長することができるのか。そしてどんな知識や技能が身につくのか。この図は、4年間の学びと成長を表現したものです。
京都橘大学で自分が成長していく姿を思い描いてみてください。
学生インタビュー | 書道コース
「生涯、『書』を嗜みたい」という願いを叶えるために
神社の神主だった祖父が筆で書く文字や書く所作の美しさに憧れ、幼少期から書道教室に通っていました。中学2年の時に祖父は他界しましたが、祖父が僕に残してくれたものを大切にして「生涯、『書』を嗜みたい」と心に決めました。
書の道を歩み続けるための基礎を身につけるため、本格的な書の指導を受けることができる京都橘大学を選びました。
書の知識や技術を学び、仲間にも恵まれて
小学生の頃から書道教室に通っていましたが、中学・高校はスポーツ系の部活動で、書から離れている時期もありました。再び大学で書を学ぼうと志望し、大学で専門的に書の歴史や知識、筆の扱い方などの技術にふれることで、数々の新しい発見があり意欲が高まりました。
同回生には書道部出身であったり、高校から全国レベルで活動していたりという人もたくさんいました。書道経験をたくさん積んでいる仲間とともに学ぶことは、刺激になり、自分もさらに努力しようという前向きな気持ちが生まれました。
大学には、いつでも練習できる教室があり、一緒にがんばる仲間やなんでも教えてくれる先輩がいたので、毎日毎日、ひたすら書き続けています。
白い世界と向き合い続けて
2回生の時に、全日本高校・大学生書道展(高大展)に出品しました。入賞はしたのですが、同回生がもっと上の賞を受賞して、とても悔しくて打ちのめされそうになりました。
その悔しさをバネに、出品作品のサイズである二尺×八尺の紙の白い世界と向き合い続けました。書の歴史を学んでからじゃないと表現できないものがあります。先生が勧めてくれた「王鐸(おうたく)」の書法にすごく惹かれて、書籍をひたすら読んで知識と技術を学びました。書いても書いても思い通りに書けない時には他の古典を臨書したり、いろんな作風に取り組んだりして気づきを得るなど、試行錯誤し探究しました。
そうして3回生の高大展では、好成績を残すことができました。やっと目に見える結果を出せたのはうれしかったです。
書を教えたいという思いが強くなりました
3回生の時に「OSJ(おもしろい・しっかり学べる・字がうまくなる)橘」というボランティア団体に参加し運営に関わりました。主な活動は子どもから大人まで幅広い層に書を教えるというもので、1対1でその人に合った指導方法で教えるようにしています。
企画から実施会場への依頼、事前打ち合わせ、集客など大変でしたが、多くの学びもありました。単発のイベントからスタートして、今は大学のサテライト・ラボラトリー「たちラボ山科」で継続的に開催しています。毎回来てくれるお子さんや、それを見て楽しそうだからと書き始める親御さんがおられるなど、楽しい空間になっています。
私は、書を教えたいと思っていましたが、子どもたちに指導する経験を通して、さらにその思いが強くなりました。
書一筋の日々を過ごし、歩むべき道を見つけられた
卒業制作は、漢字については深く追究してきた王鐸を基にしています。形式は六曲屏風といって、6枚の屏風に書く作品で、4年間の学びの集大成として取り組む予定です。卒業後の進路は、現在ホテル業界に就職が決まっており、社会人としてしっかり経験を積んでいきたいと思っています。
中学・高校教諭の免許取得もめざしています。教育実習で国語の授業を行い、考えることの難しさや苦労もしましたが、やりがいを感じました。将来的には書道教員や書道教室などで教えたいと思っています。特に、故郷の石川県の書を盛り上げたいですね。国内最大規模の公募展である日展で入選することもこれからの目標のひとつ。
やりたいことに全力で取り組める京都橘大学で、僕は書一筋の日々を過ごしています。「生涯、書を嗜みたい」という信念をもって、歩むべき道を見つけられた気がします。
ターニングポイント
先輩からもらった一言が奮起のきっかけ
1回生の時、とてもお世話になった4回生の先輩がいました。先輩も高校までは書道部での経験があまりなく、境遇が似ているからと親しくしていただき、マンツーマンでの指導、書に対する考え方など教えていただきました。先輩は大学でしっかり学び、僕が目標にしている日展に2回生の時に入選されています。
その先輩には、本気で向き合っていただき叱咤激励をいただきました。その時は周りとの実力の差もあり、焦る気持ちでいっぱいでしたし、痛いところをつかれて辛いなと感じつつも、逆に楽になった部分もあったかもしれません。「僕は才能があるわけではない、努力するしかない」と奮起するきっかけになりました。書くことに貪欲に取り組み、くじけそうになっても踏ん張って、3回生の高大展で結果を残せた。人一倍努力してきたことが大きな自信になりました。努力のきっかけをくれた先輩のおかげです。