成長ストーリー

学びと成長モデル

入学してから卒業まで、様々な学びや経験をとおして、どのように成長することができるのか。そしてどんな知識や技能が身につくのか。この図は、4年間の学びと成長を表現したものです。京都橘大学で自分が成長していく姿を思い描いてみてください。

学生インタビュー

命に直面する救急救命の現場で最善の活動 

祖父も父も警察官で、自分も同じように人を助ける仕事がしたいと思っていました。子どもながらに「人の命を助けるのは一番の人助け」だと思い、消防官になることが夢に。

消防官をめざす学科を探す中、京都橘大学の救急救命学科を知りました。最新の設備が整い、高い救命技術と幅広医学知識が学べ環境に魅力を感じ、本学進学を決心

命に直面する救急救命の現場で最善の活動するための知識と技術、そして根拠をもって判断することを大切に、日々勉強とスキルアップを重ねています。 

自分で考え、根拠をもって判断する力が身についた 

1回生の救急救命実習Ⅰ」の実習で、先生に質問すると「君はどう思う?」と逆に聞かれました。「僕はこう思います」「それでいいよ」というやりとりになり、質問しても自分で考えることが求められました

一刻を争う現場では誰にも質問できません。だからこそ自分で考え、根拠をもって判断することの大切さを実習を通して強く意識するようになりました。その力が自分の中に定着していることは、3回生の病院での臨地実習時きました。傷病者の治療後のフィードバックで、医師から処置の理由を聞かれました。僕なりの根拠で説明したところ「大学でどんな勉強してるの?優秀だね」とほめてくださり大学の学びで得たものは自分の武器になっていると手ごたえを感じました。 

体で覚えるまで、何度も練習 

3回生の消防での臨地実習では、救急車に同乗し救急救命士の方の仕事を間近で見て、緊迫感のある現場でも安全確保のために細やかな気遣いをされていること気がつきました

救急救命士は仕事を通して様々な現場経験を積みますが、傷病者にとって、それは一生のうちに度々訪れることではありません傷病者によりそい心身のケアをすることが大切だと感じています。救急救命士としてはじめて現場に立とても緊張すると思います

だからこそ考えるより先に自然と体が動けるようになるくらいに毎日朝から夜まで実習室にこもって、何度もり返し練習しています。実習では人形が相手になりますが、リアルな傷病者だと思って接することで、現場に近い感覚で練習を重ねることができます 

全日本学生救急救命技術選手権で総合優勝 

3回生の時に、他校の学生と救急救命の技術・知識を競い合う全日本学生救急救命技術選手権に出場しました。3回生と2回生の救急隊チーム、それまでの学修や訓練、実習などで身につけた対応方法の練習を重ねました。

前回、先輩方が2位という成績を収めておられたので、さらにその上をというのが目標。またこの時は京都橘大学が会場で、他の学生の応援もある中、少しでもよい結果を残したいという思いもあり、懸命に練習に励みました。結果、総合優勝を果たすことができました。医療は常にチームであり、それぞれのポジションでリーダーシップが求められます。自分リーダーとなった時には、仲間のやる気を保ちつつ、時に引っぱり、時には背中を押すことも必要だと思っています

例えば、自分が判断を迷いそうになった時「それは違う」と言ってくれる人がいれば、チームとして軌道修正をして、最適な対応をすることができます。僕は仲間と何でも言い合える環境を大切にしています。 

夢を叶える環境で学ぶことができました 

現場に出て、自分の処置も含めて最善の活動ができる救急救命士をめざし、今国家試験に向けて勉強しています。専門知識や技術だけではなく、傷病者、ご家族の方のケア、医師や看護師との連携など、コミュニケーション能力も求められます。

救急救命士が、日本の医療の中で、さらに貢献できるような研究にも取り組みたいと思っています。僕は大学を決める時に「消防官になる」という夢がありました。それを叶える環境整っている京都橘大学で学び、ここまで歩んできました。まだやりたいことが見つかっていない人もいるかもしれませんが、大学で見つかることもあります。それまではとにかく目の前のことに集中して全力で取り組むことが大切だと思います 

ターニングポイント

「こうありたい」と思い描いていた人との出会い 

3回生の春、アメリカ・ロサンゼルスでの4泊6日研修で、現地の救急救命士にお話を聞かせていただく機会がありました。「一番大切にしていることは何ですか?」と聞くと、「その傷病者にとって一番必要な処置をする」と仰ってました。日本に比べ処置や治療の選択肢が多い中で、形式ではなく本質で判断して活動されていることに感銘を受けました。僕は根拠をもって判断することを大切にしてきましたが、「こうありたい」と思い描いていた実際に出会うことができて、人の命を救う」という、その本質を理解することが、「最善活動」につながると確信しました。

また、日本では救急救命士がえる薬剤は少ないのですが、アメリカでは多種多様な薬剤の使用が可能だそうです。今後、日本の現場で救急救命士が薬を使って適切処置ができるようになった場合も薬剤の知識や処方などを正しく学んだうえで、根拠をもって判断することが欠かせません。救急救命士がより多くの薬剤を扱えるようになることが、社会にとってどれだけ必要であるかを感じ、卒業研究薬剤の研究に取り組んでいます。日本でも救急救命士の処置が拡大されることがあるかもしれません 。その時に、現場での「最善の活動」役立つよう、学びを深めていきたいと思います。