人と機械の融和を導く産業界のリーダー、オムロン(株)諏訪正樹氏による特別講義を実施 ―センサ技術から考える、最前線のセンシングの未来―

 2026616日(火)、工学部ロボティクス学科の必修科目「ロボティクス概論」において、本学客員教授でオムロン株式会社の諏訪正樹氏(執行役員ストラテジックR&D本部長 兼 オムロン サイニックエックス株式会社代表取締役社長)による特別講義を実施しました。ロボティクス学科生をはじめ、情報工学科や情報学研究科の学生、院生、教職員約100名が参加しました。

 ロボティクス概論は、AI・機械・制御・情報技術を横断的に学び、ロボットの基本構造や知覚・行動・意思決定の仕組みを理解する科目です。人に寄り添うロボットとの共生や社会への実装方法など、現代社会におけるAIロボティクスの役割を学びます。

 今回の特別講義では、AI・情報技術分野を中心に、ロボットの「五感」を支えるセンシング技術について語られました。センサ(情報を感じ取る装置)と、センシング(取得した情報を活用する仕組み)の違いを踏まえながら、IoTAI時代における重要性が語られました。

 さらに、ロボットが社会の中に深く融け込み、人の能力を拡張する関係性「人と機械の融和」をテーマに、センシング技術が人の生活を支え、社会を豊かにしていく未来についてお話し頂きました。

 講義を通じて、情報技術を中心に、視覚・聴覚・触覚といった異なるモダリティーから情報を統合する機械の「五感」の考え方にも触れ、人と共に生きる次世代技術のあり方を考えるきっかけとなりました。

 学生たちは熱心に耳を傾け、「センサがネットワークにつながることで社会はどのように変わるのか」「センシング技術における360度カメラやドローンの活用」などの質問がだされ、既存の技術社会への関心の高さが伺えました。参加した学生からは、「センサとセンシングの違いが具体的に理解できた」「センシング技術が人とロボットとの共生の可能性を広げるということが印象的だった」といった声が寄せられました。

 最後に諏訪氏は、センサがネットワークにつながることで情報がリアルタイムに共有・活用され、社会全体が一つの「知覚」を持つかのように機能する未来について言及。これらの技術によって、人間とロボットが共生しながら互いに社会を支える関係を生み出し、暮らしをより豊かにしていくと語られました。

 本講義は、学生一人ひとりがこれからの社会とどのように向き合い、技術を用いてどのような価値を生み出していくのかを考える機会となりました。ロボティクス学科では、こうした最前線の知見に触れながら、技術と人の未来をつなぐ力を身につけた人材育成に努めてまいります。

【登壇者プロフィール】

諏訪 正樹(すわ・まさき)氏
博士(工学)。1968年、京都府生まれ。

オムロン株式会社 執行役員 ストラテジックR&本部長 兼 オムロン サイニックエックス株式会社 代表取締役社長

専門:画像・光センシング

研究概要

オムロン株式会社にて画像・光センシングを専門領域とし、これまで信号処理や機械学習のアルゴリズム、3D画像計測の計測原理や計測アルゴリズムの研究開発に従事。同社のコア技術「Sensing & Control + Think」と「AI/データマネジメント技術」により、AIの力に機械の身体性や五感をプラスして、今までにないものを生み出す研究開発を牽引する。卓球ロボット「FORPHEUS(フォルフェウス)」はそうした研究開発の代表事例で、機械が人の能力を引き出す「人と機械の融和」を体現している。

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