元稲荷古墳で「隅角」確認について文化財学科の一瀬和夫教授がコメント

 3世紀後半に造られた国内最古の前方後方墳「元稲荷古墳」(京都府向日市)で、後方部の「隅角」を確認したと同市埋蔵文化財センターが26日に発表した。通常、方形の四隅は土台が崩れるなどして現状が保たれにくいが、今回、葺石(ふきいし)が南北方向と東西方向に並べられ、直角を形作る辺になっていたことが確認された。文化財学科の一瀬和夫教授は「古墳の始まりを考える上で重要な成果だ。元稲荷古墳は大和王権に近かった豪族の墓と考えられ、今後の調査の進展を期待したい」とコメントした。

【2010年2月27日 読売新聞に掲載】

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