長岡宮跡での「小札」出土に文化財学科の一瀬和夫教授がコメント

 長岡宮跡(京都府向日市)の内裏跡から、6世紀末~8世紀末に作られたと見られる甲冑の部品「小札(こざね)」約30点が発見されたと同市埋蔵文化財センターが18日発表した。古代の都の内裏で初めての出土。見つかった小札は、藤ノ木古墳の副葬品や正倉院宝物と同型のものもあり、皇族にかかわる甲冑の一部とみられる。文化財学科の一瀬和夫教授は「小札は大和王権以来の皇位を象徴する武具として、コレクションのように内裏に保管されていたのだろう。平安遷都の際、地鎮などの儀式のために埋めたのではないか」とコメントした。

【2010年2月19日 毎日新聞・読売新聞・京都新聞に掲載】

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