田端泰子学長の近著『細川ガラシャ』が書評欄で紹介される

 田端泰子学長(当時)の著書『細川ガラシャ 散りぬべき時知りてこそ』が、石上英一東京大学教授(日本史)により、朝日新聞「読書」のコーナーで紹介された。評者は、この本について戦国時代から織豊政権期を生きた悲運のキリシタン、細川ガラシャ(本名・明智玉子)の生涯を「女性史的視点、キリシタン改宗の過程と意義を通して明らかにした書である」と位置づけ、玉子の生きた時代背景や細川忠興との婚姻、父・明智光秀による本能寺の変後の境遇とキリシタンへの改宗、石田三成の人質政策への登城拒絶と自害に言及した。玉子の最期について「義死なのか、殉教なのか、考えさせるテーマ」と述べ、「玉子の感性や精神世界をもっと知りたくなる」と結んでいる。

【2010年3月14日 朝日新聞に掲載

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