奈良県明日香村の牽牛子塚(けんごしづか)古墳が、古代の天皇陵特有の八角形墳であることが判明し、被葬者は斉明天皇とほぼ確定した。蘇我氏の血を引く推古・用明天皇時代の方墳からモデルチェンジした。八角形墳は、斉明天皇の夫・舒明(じょめい)天皇に始まり、息子の天智・天武天皇、天武天皇の孫の文武天皇と続いた。「牽牛子塚古墳の外観は大化の改新、棺は百済滅亡の影響があった。激動の飛鳥で過ごし、石造物を造り続けた"石の女帝"にふさわしい王陵である」とコメントした。
【2010年9月10日 朝日新聞・産経新聞・毎日新聞・京都新聞、9月11日 京都新聞に掲載】