牽牛子塚古墳の八角形墳について文化財学科の一瀬和夫教授がコメント

 奈良県明日香村の牽牛子塚古墳が、八角形墳であることがわかり、斉明天皇が葬られたことが確定的になった。古墳に使われた石は総重量550トン。最も大きな石は約70トンで、横口式石槨で推定80トンの凝灰岩をくりぬいて造られたとされる。岩は約15キロ離れた奈良・大阪府県境の二上山西麓から木製の大型そり「修羅(しゅら)」で運ばれたと考えられる。地面を引きずるには、「ころ(丸太)」を敷いて数百人、敷かなければ約1,400人必要といわれる。文化財学科の一瀬和夫教授は「巨石を大勢で長い距離を引いていくことに、権力の大きさを見せる意味があった」とコメントした。

【2010年9月10日 毎日新聞に掲載】

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