文化財学科の巽淳一郎教授が国内初出土の唐三彩の玩具についてコメント

 2011年3月9日、新潟県埋蔵文化財調査事業団は、山口遺跡(新潟県阿賀野市)から、弦楽器とつぼを模した中国・唐時代の陶器「唐三彩」の玩具の破片2点が国内で初めて出土したと発表した。これまで、西日本を中心とした71遺跡で、主に生活用具が出土しているが、県内での出土例はなかった。今回見つかった破片2点を鑑定した文化財学科の巽淳一郎教授は「出土した破片は土や色から中国で作られたものと見られる。晩唐には日常品や玩具の唐三彩が一般にも売られていたが、貿易用品ではなく、日本では珍しいものだった。山口遺跡の地域に遣唐使節団に関係していた人が土産として持ち帰った可能性が高い」とコメントした。

【2011年3月10日 毎日新聞・読売新聞・新潟日報に掲載

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