元稲荷古墳について本学文化財学科の一瀬和夫教授がコメント

 前方後方墳「元稲荷古墳」(京都府向日市)が、規模や形から箸墓古墳(奈良県桜井市)と西殿塚古墳(同県天理市)の特徴をあわせ持つ古墳だとわかったことを、京都市埋蔵文化財センターが2月15日に発表した。箸墓古墳は邪馬台国の卑弥呼の、西殿塚古墳は卑弥呼を継いだ台与の墓説がある。文化財学科の一瀬和夫教授は「初期の大形前方後方墳で最も特徴のある前方部の規模や、形状、構造などが詳細に分かったのは大きな成果。箸墓古墳で確立した築造方法を忠実に守りつつ、新モデルの西殿塚古墳の造営法も取り入れることで、大和王権の2代の大王とのつながりを意思表示する意図がみえる」とコメントした。

【2012年2月16日 京都新聞に掲載

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