130年ぶりに再発見された「幻の古墳」について文化財学科の一瀬和夫教授がコメント

 英国人学者ウィリアム・ガウランドは1872年、明治政府から造幣局技師として招かれ、1888年に帰国するまで近畿地方を中心に約400ヵ所の遺跡の確認を続けた。その一つで所在がわからなくなっていた「幻の古墳」、鹿谷(ろくや)古墳群(京都府亀岡市)を、龍谷大学考古学研究会の学生らが約130年ぶりに再発見した。ガウランドの研究をしている文化財学科の一瀬和夫教授は、「当時の写真と比べると、所在がわからなくなっていた古墳に間違いない。再発見されたことで、大英博物館に展示されている副葬品との照合もできる。残りの古墳を見つける手がかりをもらった」と評価している。

【2012年3月23日 朝日新聞に掲載

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