猪熊兼勝本学名誉教授が京都新聞に寄稿

 猪熊兼勝本学名誉教授が「高松塚壁画発見40年」と題し、京都新聞の連載企画「文化」にコラムを執筆した。1972年3月21日、奈良県明日香村の高松塚古墳から極彩色の壁画が発見された。貴重な壁画古墳は文化庁が保存することになり、当時、奈良文化財研究所に在籍していた猪熊名誉教授は、数十年にわたり高松塚の鍵を預かることになる。1976年、当時最良の空調により壁画保存施設が完成したが、2004年に衝撃的な事実が伝えられた。劣化した壁画の写真であった。現在、高松塚壁画は、壁面ごとに解体され、退色を進行させないため汚染面を除去する現状保存が進んでいる。猪熊名誉教授は、今後、壁画の加筆修復と発見当初の姿を復元し、諸外国の壁画公開方法も参考にして公開することを提案している。

【2012年3月19日 京都新聞に掲載

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