ピラミッド形の大型方墳だったとわかった都塚古墳に熊兼勝本学名誉教授がコメント

 8月13日、奈良県明日香村教育委員会と関西大学考古学研究室が、同県の都塚古墳が5段以上の階段上に築いた一辺40メートルを超えるピラミッド形の大型方墳だったと発表した。国内の同時期の方墳で階段状墳丘が確認されたのは初めて。階段状の構造は、現在の中国東北部から北朝鮮に勢力を広げた高句麗の王陵などに類似するとの見方がある。被葬者の候補には蘇我稲目が挙がっている。猪熊兼勝本学名誉教授は「高句麗や百済で造られた石積みの王墓に類似しており、影響を受けた可能性はある。築造された時期や地域からみて、蘇我稲目が被葬者と考えられる。墳丘が失われている石舞台古墳も同様の造りだったかもしれない」と話した。

【2014年8月14日 朝日新聞、産経新聞、毎日新聞、読売新聞、京都新聞に掲載】

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