田端泰子本学名誉教授が京都新聞「天眼」にコラムを執筆

 田端泰子本学名誉教授が、北条政子の政治信条をテーマとして京都新聞にコラムを執筆した。政子は時流に流されず、父の反対を押し切って、自分の意志で夫を選んだ女性である。夫源頼朝の武家政権樹立を支えた。頼朝が亡くなった後、後継者の頼家を下ろした後に、重臣たちの合議制という政治形態をつくり、関東の危機を乗り切ろうとした。政子の脳裏には、有能な指導者は臣下を大切に育てる、そのような指導者がいなくなったときは、凡庸であるのに専制的にことを運ぶ指導者は排斥し、有能な人々の合議制にこそ委ねるべきだという信念があったように思うと、田端名誉教授。現代、重大な政治的岐路に直面するたびに思い起こされるのは、政子の政治信条であると結んでいる。

【2015年7月5日 京都新聞に掲載

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