江戸時代初期に商人の妻が西本願寺門主に宛てた直筆書状が本願寺史料研究所で見つかった。これは、NHK連続テレビ小説「あさが来た」でヒロインの嫁ぎ先のモデルになった大坂の商家「加島屋」の初代当主・広岡久右衛門の妻のもので、商家で、女性が重要な役割を果たしていたことがわかる貴重な史料。田端泰子本学名誉教授は「江戸時代、武家は女性を家に押し込めることが多かったが、商家では女性が活躍する例もあった。手紙は大黒柱として家族を支えた当時の女性の生き様を今に伝えている」とコメントした。
【2015年12月3日 読売新聞に掲載】