田端泰子本学名誉教授が京都新聞「天眼」に古文書・古記録に関するコラムを執筆

 田端泰子本学名誉教授が京都新聞「天眼」に「古文書・古記録の力」と題するコラムを執筆した。室町幕府8代将軍足利義政の正室は日野富子で「御台所」として将軍の決定にも参画し、大きな発言力を持っていた。しかし、御台所の経済的基盤がどのようなものであったか、戦乱の時代にどのように政治に関与していたかについては、残存史料が少ないため知ることができない状態だという。点としてしか我々に見えていなかった御台所の経済的基盤を、残存古文書や古記録をつなぎあわせることで1本の線になりつつある。古文書・古記録を自然災害や戦乱、火災などから守ってくれた先人たちに感謝するとともに、国の機関によって、平気で文書・記録が廃棄されたり、書き換えが行われたりすることは、日本の歴史をゆがめる罪だと知ってもらいたいと田端名誉教授は結んでいる。

【2018年7月1日 京都新聞に掲載】

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