飛鳥京跡苑池について猪熊兼勝本学名誉教授がコメント

 日本最古の宮廷庭園跡とされる飛鳥京跡苑池(えんち)(奈良県明日香村)で出土された南北二つの人工池や水路、噴水用石造物が1999年に確認されている。10月25日(木)、奈良県橿原考古学研究所は今年5月から北池を発掘調査し、北池の規模や形状が明らかになったと発表した。北池は調整池のような役割とされてきたが、方形の池を円弧状の岸辺を持つすり鉢状の池へと改修した痕跡がみつかった。階段状に石積みされた遺構も出土し、人が水辺に近寄れる構造とされる。猪熊兼勝本学名誉教授は「北池は天皇がみそぎするような国家祭祀の場だったのではないか」と話した。

【2018年10月26日 朝日新聞に掲載】

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