京都橘大学・京都薬科大学による合同多職種連携教育(IPE)を開催

 2022年12月15日(木)、京都橘大学・京都薬科大学による合同多職種連携教育(IPE:Interprofessional Education)を開催しました。この多職種連携教育は、異なる医療教育を受けている学生たちが垣根を越えて学び、話し合うことを通じて、それぞれの職種の役割や専門性を深め、チーム医療への理解や連携・補完し合える人材を育成することを目的に2016年度から開催し、今回で7回目となります。本学からは看護学部・健康科学部理学療法学科の学生と、京都薬科大学からは薬学部の学生が参加しました。

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 当日は、京都薬科大学を会場として、看護師・理学療法士・薬剤師の立場からシナリオ事例に沿って、患者さんの病状や生活環境の把握、介入の仕方について議論をしました。今回のシナリオ事例は、畑で脳梗塞を発症して右の手足がマヒし、軽度の認知症を患いながら妻と暮らす男性(68歳)の在宅ケアについてです。第1部では、学科ごとのグループに分かれ、各職種でどのように患者さんの状況をとらえ、向き合うかを討論し、その結果を発表。第2部では、学科混合のグループで各職種の観点の違いや、介入できる点・介入してほしい点などを共有し、具体的にどのように協働できるか議論を深めました。そして、最後にはグループごとに意見をまとめて発表をしました。

 参加した学生から、「他の職種の人がどのような点に注目して健康問題を捉えるのかを理解することができた」「それぞれの専門の話を聞き、スモール・グループ・ディスカッション(SGD)を行うことで、同学科SGDで出した結論よりも幅広い結論を出すことができた」などの声もあり、学生それぞれが各職種における視点の違いに理解を深め合いながら、何が患者さんにとってより良いのかと議論をする様子がみられ、有意義な研修となりました。

 ともに山科区で医療系学部を持つ本学と京都薬科大学は、2019年3月に多職種連携教育を核に教育研究協力に関する包括協定を締結。また本学が採択された(公財)大学コンソーシアム京都と京都市による大学を挙げた地域連携の取り組みを促進する「学まち連携大学」促進事業の一環としても、両大学の連携による合同多職種連携教育のさらなる充実をめざしています。

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※2022年12月21日の読売新聞に記事が掲載されました

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