2024年7月9日(火)、優心館にて経済・経営学部の学生チームが「プロジェクトマネジメントⅡ」の最終成果発表会を行いました。
「プロジェクトマネジメントⅡ」は、経済・経営学部2回生の必修科目です。1回生時の「プロジェクトマネジメントⅠ」で学んだリーダーシップとプロジェクトマネジメントスキルの基本を踏まえ、企業や行政等から出されるテーマや課題について取り組み、プロジェクトマネジメント実践能力を高めることを目的としています。
今年度は10クラスに分かれて、企業や行政等と連携し、多様なテーマで取り組んできました。
このレポートでは、「スマートフォン向けアプリ開発の新規事業」をテーマに取り組んだ経営学部・丸山一芳教授のクラスの様子を紹介します。本クラスはプロジェクトマネジメントの実践力の向上に加えて、新たなアイデアやイノベーションの創出にも取り組み、アントレプレナーシップの修得にも挑戦しました。
本授業には、東京都渋谷区を中心に大手事業会社や自治体向けにESGや新規事業開発の支援を行う、渋谷ブレンド株式会社の代表取締役社長・細目圭佑氏にプロジェクトアドバイザーを務めていただきました。細目氏は株式会社リクルートに在籍しながら、渋谷区の各種プロジェクトや行政からの戦略的エリアマネジメントの要請を踏まえ、2021年に渋谷ブレンド株式会社を創設しました。以降も多くのプロジェクトや起業に関わる起業家です。
現役起業家が見守る中、10グループから新規事業が提案されました。
3班は、学内の交友関係を良好にするため、グループマッチング機能を備えたアプリを開発しました。1対1での出会いではなく、グループマッチングに特化することで、出会いのハードルを下げました。また、アプリの認知を広げるための広報戦略についても具体的な提案がなされました。
6班は、他人と情報を共有しながら生活習慣の改善に取り組むアプリを開発しました。生活改善の目標を宣言し、ほかのユーザーの目標も知ることができる機能を搭載し、モチベーションを維持する仕掛けを提案しました。
7班は、母の日や誕生日等のイベント日に身近な人に感謝の思いを伝えるため、感謝アプリを開発しました。日々の感謝の気持ちをアプリ上で記録し、イベント当日に間接的に感謝とプレゼントを伝える機能を提案しました。
学生からの提案発表を受けて、細目社長から各グループからの提案に対して、「ビジネスでは課題や定義の解像度を上げて細かく検討することや、ペルソナとソリューションを柔軟に入れ替えて発想していくことが重要」等、提案した新規事業プランがさらに深まる実践的なフィードバックをいただきました。
丸山一芳教授のコメント
4月からデザイン思考のフレームワークを学習しつつ、ターゲット顧客の生活習慣や信条などを想定し、その顧客の課題を明確化して、スマートフォンアプリで解決することまでを13週間で挑戦してもらいました。等身大の自分たちをペルソナとし、学習面の課題や生活面での不便などをアプリで解決するという方針で取り組んだ学生が多かったため実現性が高く、優れたUIのアプリに関するアイデアがたくさん発表されました。顧客の課題をメタ思考によって本質的に考える訓練にもなったと思います。特に、渋谷ブレンドの細目社長より実践的かつ多角的な熱いご指導を頂けましたことは素晴らしい機会になりました。誠にありがとうございました。