2024年11月16日(土)海外の協定校からの短期留学生や本学で学ぶ正規留学生と日本人学生との国際交流イベントとして、日帰りバスツアーを実施しました。今回は、京都府の南部に位置する井手町と宇治田原町へ、短期留学生12 名、正規留学生4 名、日本人学生10 名が参加しました。
自然の中で、秋の味覚狩り!
井手町にあるみどり農園で、しいたけ狩り、さつまいも掘り、みかん狩りを体験しました。ほとんどの留学生は自国で体験したことがなかったため、農園の方の説明をしっかりと聞いて、いざ挑戦。しいたけ狩りでは、採りすぎると追加費用がかかるため、みんな慎重に品定めをし、「これだ!」と思うものを丁寧に収穫していました。さつまいも掘りでは、大きく育ったさつまいもに傷を付けずに掘り出すことが想像以上に重労働だったようで、留学生、日本人学生が自然に助け合っていました。何とかすべて収穫することができ、学生たちの達成感に満ちた表情を見ることができました。みかん狩りも、山頂にある木々に豊富に実っているみかんを、どれが甘いか狙いをつけて精一杯手を伸ばして収穫。もぎたてのみかんをその場で堪能していました。帰りはそれぞれ自分たちで収穫したものをお土産に、どうやって食べようか、自分の国ではどういった料理にするかなどの話で盛り上がっていました。
新鮮野菜を使ったBBQ!
昼食は農園で栽培された野菜も使って、全員でBBQを楽しみました。ツアーの初めは緊張気味の学生も多かったですが、バスの道中や味覚狩りで距離が縮まり、各テーブルで会話が弾んでいました。今日のツアーや京都橘大学に関するクイズ大会も行い、白熱した戦いを繰り広げ、優勝者はこの9月に来日した留学生でした。
最後はハート型(猪目)の窓と風鈴で名高いお寺・正寿院へ!
約800年前に創建された、宇治田原町にある高野山真言宗の古刹「正寿院」へ訪問しました。まずは住職による貴重な法話にて正寿院の歴史や参拝方法などの説明を受け、いざ参拝。そして、見どころである日本伝統文様の猪目(いのめ:猪の目の形を模し、魔除けや火除けとなって福を招く)を用いたハート型の窓「猪目窓」、花と日本をテーマに描かれた160枚の天井画を観覧し、その他にも希望者は風鈴絵付け、数珠づくりなど体験しました。午後からはあいにくの小雨模様でしたが、自然豊かな田園風景が広がり、ゆっくりと時間が流れる空間の境内で、思い思いの時間を過ごしていました。
限られた時間ではありましたが、留学生と日本人学生が自然の中での交流し、互いのことや、多文化、他言語に触れる貴重な機会となりました。
●学生からのコメント
【留学生】
・はじめはどうやって交流したらいいか不安でしたが、自分から話しかけたら、少しずつ会話が弾みました。言葉や文化の違いがあっても、自分から積極的に交流しようとすれば、それらは決してコミュニケーションの障害にはならないと思います。これからは、人と交流する際に、もっと積極的な態度を持つように心がけます。
・日本人との会話で最も難しいのは雑談です。話を続けることが難しかったり、一瞬で話題が自分のことに切り替わることが多く、会話を続けるのに苦労することが少なくありません。今回の交流では、前回の交流会よりもスムーズに数人の学生と親しくなることができましたし、私たちが日本語を使う努力を理解してくれた学生たちに感謝しています。
・日本人学生にいくつかの台湾語を教えると、彼らはすぐに覚えてしまい、本当にすごいと思いました。それを見て、私ももっと真剣に言語を学びたいと思いました。これからも彼らともっと交流したいと思っています。
・今回の経験を通して、日本人と交流することが日本文化を理解する最も早い方法の一つだと気付きました。この交流の経験を活かして、もっと多くの日本人と知り合い、私たちの文化も知ってもらいたいと思います。
【日本人学生】
・将来の夢に向けて悩むこともあるが、留学生の前向きに学ぶ気持ちを聞くと、私も努力し、夢のためにお互い努力できる仲間ができた様に思え、毎回留学生と交流し色々な考え方で学び目標があることの素晴らしさを知る経験になっています。
・留学生が積極的に周りと交流していたように、なるべく自分から積極的に話すことが大事だと分かりました。会話するときにはなるべく気軽に話せるものや相手との違いを面白がれる話題を選ぶことや自分も相手の話を聞いてしっかり理解を示すこと、自分と相手のことをうまく守りながら共生や協力の道を探ることが異文化交流であり異文化理解だと学びました。
・留学してみたいと思っていましたが、言語のことや、文化の違いに適応できる自信がなく、留学はしないと決めましたが、留学生をみて、現地でも楽しくなんとか生活できるのではないかと思い、また留学してみようという気持ちが少し出てきました。
・(留学予定の学生)留学中も、この経験を基にして国際的なネットワークを広げ、互いに学び合い成長できる関係を築いていけるよう努力したいと考えています。